【防災士が解説】防災×感染症|ニパウイルスから学ぶ「致死率が高い感染症」への備え

インドでニパウイルス感染症の感染が確認されました。
厚生労働省は「国内の感染リスクは低い」と発表しています。

しかし、防災の視点では「今すぐ慌てる」ことよりも、
“正しく理解し、冷静に備える”ことが重要です。

今回は、ニパウイルスを通して感染症防災を整理します。


■① ニパウイルスとは何か

ニパウイルス感染症は、

・潜伏期間:4〜14日
・初期症状:発熱、筋肉痛、頭痛
・重症化:意識障害、脳炎

致死率は40〜75%と推定される、非常に重い感染症です。

感染経路は主に、

・ウイルスを保有するコウモリ
・ブタなどの家畜
・汚染された食物

とされています。


■② 国内リスクは低いという評価

厚労省は、

・国内でニパウイルスを保有するコウモリの報告がない
・流行地域が限定的

という理由から、日本国内での感染リスクは低いとしています。

ここで大切なのは、「ゼロ」ではなく「低い」という表現です。


■③ 流行地での具体的な注意点

流行地域では、

・コウモリやブタに直接触れない
・生のナツメヤシの樹液を飲まない
・洗っていない果物を食べない

といった行動が推奨されています。

感染症対策の基本は、
「原因に触れない」ことです。


■④ 感染症は“遠い国の話”ではない

私は被災地派遣や災害対応の現場で、
避難所における感染症対策にも関わってきました。

大規模災害時には、

・密集
・衛生環境の悪化
・体力低下

が重なり、感染症リスクが急上昇します。

感染症は平時よりも、災害時に拡大しやすいのです。


■⑤ パニックより「標準予防策」

致死率という数字を見ると不安になります。

しかし重要なのは、

・手洗い
・消毒
・体調不良時の早期受診
・海外渡航時の情報確認

といった基本行動です。

防災も感染症も、原則は同じです。


■⑥ デマと恐怖が二次災害になる

感染症報道では、

・誤情報
・過度な恐怖
・差別的言動

が広がることがあります。

災害時も同じですが、「不安の拡散」は社会の耐災害力を下げます。

冷静さこそ最大の備えです。


■⑦ 海外渡航時の防災意識

流行地域へ渡航する場合は、

・最新の感染情報を確認
・現地の衛生状況を把握
・動物との接触を避ける

ことが重要です。

これは特別なことではありません。


■⑧ 防災とは「未知への備え」

ニパウイルスの国内リスクは低いとされています。

それでも、感染症は常に変化します。

私は元消防職員として、
「想定外」は準備不足から生まれることを何度も見てきました。

だからこそ、

・正しい情報を知る
・過度に恐れない
・基本行動を徹底する

この積み重ねが、防災です。


■まとめ

ニパウイルスのポイントは、

・致死率が高い感染症である
・現在の国内リスクは低い
・流行地では動物接触や未洗浄食品に注意

防災は、恐怖に振り回されることではありません。

「正確な情報」と「基本の徹底」が、
あなたと家族を守ります。


出典:厚生労働省 ニパウイルス感染症に関する情報

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