防災気象情報や避難情報は、
年々「わかりやすく」改善されています。
しかし防災士として強く感じるのは、
情報が進化するほど、情報弱者が取り残される危険です。
新しい防災情報は、
「理解できる人」だけを守る仕組みになってはいけません。
■① 情報弱者とは誰のことか
情報弱者とは、
特別な人を指す言葉ではありません。
・高齢者
・視覚・聴覚に不安がある人
・外国人
・一人暮らし
・デジタル機器が苦手な人
誰もが、状況次第で情報弱者になります。
■② 情報が「届かない」最大の理由
情報弱者の問題は、
理解力ではありません。
・そもそも見ていない
・聞こえていない
・使い方が分からない
この「入口」に立てていないことが、
最大の壁です。
■③ 新しい情報ほど難しく感じる
制度を改める側は、
「整理した」
「シンプルにした」
と説明します。
しかし情報弱者にとっては、
・前と違う
・覚え直さないといけない
・不安が増える
変化そのものがハードルになります。
■④ デジタル前提の限界
防災アプリやSNSは便利です。
しかし、
・スマホを持っていない
・通知を見ない
・電池が切れている
この状況では、
情報は存在しないのと同じです。
■⑤ 最後に頼れるのは「人」
情報弱者にとって、
最も信頼できる防災情報は、
・近所の人
・顔見知りの声
・直接の呼びかけ
です。
一言の声かけが、
何十回の通知よりも効果を持ちます。
■⑥ 情報を“翻訳”する役割が必要
防災情報は、
そのままでは行動に結びつきません。
・今すぐ逃げる
・この道は使わない
・ここに集まる
こうした「行動の言葉」に変換する人が、
情報弱者を守ります。
■⑦ 自律型避難は情報弱者を孤立させない
自律型避難とは、
自己責任を押し付ける考え方ではありません。
・考える力を支える
・判断を助ける
・一緒に動く
これができて初めて、
情報弱者も自律的に避難できます。
■⑧ 平時からの関係づくりが命を守る
災害時に突然、
「助け合おう」と言っても遅いのです。
・普段から声をかける
・安否確認の練習をする
・誰が誰を見るか決めておく
これが、
情報弱者を守る最も確実な方法です。
■まとめ|防災情報の価値は「届いた数」で決まる
どれだけ優れた防災情報でも、
届かなければ意味がありません。
結論:
新たな防災情報の成否は、情報弱者を守れたかで決まる。
防災士として強く感じます。
情報を増やす前に、
それを「誰が・どう伝えるか」を考えることが、
これからの防災の本質です。

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