【防災士が解説】防災×春|油断が事故を生む“切り替わりの季節”の落とし穴

春は気候が穏やかになり、防災意識が一気に下がる季節です。しかし、防災士として現場を見てきた立場から言えば、春は「事故・判断ミス・初動遅れ」が最も起きやすい時期でもあります。冬から春への切り替わりは、人の行動と意識に大きなズレを生みます。そのズレこそが、被害を拡大させる原因になります。


■① 春は「防災意識が一番下がる季節」

春になると寒さが和らぎ、「もう大丈夫だろう」という空気が広がります。実際、災害対応の現場でも、春先は備えを後回しにしていた家庭が多く、初動対応が遅れる傾向があります。防災は季節が良いほど軽視されがちです。


■② 異動・入学・引っ越しで環境が変わる

春は生活環境が大きく変わる季節です。引っ越したばかりで土地勘がない、避難場所を確認していないまま生活を始めているケースは非常に多く見られます。防災の現場では「避難所の場所を知らなかった」という声が毎年聞かれます。


■③ 春の強風・突風・火災リスク

春は気温が安定する一方で、強風や突風が発生しやすい季節です。乾燥が残る地域では、火災が一気に拡大する危険性もあります。現場では「小さな火種が風で広がった」事例を何度も目にしてきました。


■④ 花粉症・体調不良が判断力を下げる

春は花粉症や季節の変わり目による体調不良が多く、集中力や判断力が落ちやすい時期です。防災士として感じるのは、体調が悪いと人は危険を過小評価しがちだということです。体調管理も防災の一部です。


■⑤ 新生活で防災が後回しになる

新しい学校、新しい職場、新しい生活リズムの中で、防災は優先順位が下がりがちです。非常持ち出し袋を準備しないまま数か月過ごしている家庭も少なくありません。春は「何も起きていない時間」が長い分、油断が蓄積します。


■⑥ 春の災害は「想定外」になりやすい

春は大雪や猛暑と違い、災害のイメージが湧きにくい季節です。そのため、地震や突発的な豪雨が起きた際に、「まさか今?」という心理が働き、初動が遅れやすくなります。これは現場で何度も見てきた典型的な反応です。


■⑦ 防災士から見た春の失敗パターン

実際に多かった失敗は、「引っ越したばかりで何も準備していなかった」「地域の防災情報を一度も確認していなかった」というケースです。行政も細かくは言えませんが、春は防災空白が生まれやすい時期です。


■⑧ 春こそ防災を再起動するタイミング

春は生活を見直す季節でもあります。新生活のスタートに合わせて、防災も一緒にリセットし、整え直すことが重要です。ハザードマップ確認や避難経路の把握は、春に最適な行動です。


■まとめ|春は「備え直す」ための季節

春の防災は、恐怖に備えるのではなく、生活に組み込むことがポイントです。油断しやすい季節だからこそ、静かに差がつきます。

結論:
春の防災は「何も起きていない今」にどれだけ動けるかで決まる

防災士としての現場経験から言えるのは、春に備え直した家庭ほど、その後の災害で落ち着いて行動できていました。防災は季節の節目で更新するものです。

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