【防災士が解説】防災×水備蓄|災害時「1人1日3リットル」が命を守る理由

災害が起きると、水は真っ先に不足します。被災地派遣や避難所支援の現場で何度も感じたのは、「食料より先に水が尽きる」という現実でした。だからこそ、防災の基本として必ず押さえておきたいのが「1人1日3リットル」という水の目安です。


■① 災害時に必要な水の基準とは

災害時、飲料用と調理用だけで1人あたり1日3リットルの水が必要とされています。
これは厚生労働省や農林水産省、防災関連機関が共通して示している基準です。

500ミリリットルのペットボトルで考えると、
1日6本分が最低限の目安になります。


■② なぜ「3リットル」なのか

現場では「喉が渇くだけ」では済みません。

  • 飲料水(脱水防止)
  • 非常食を食べるための調理用水
  • 薬を飲むための水

特に高齢者や子どもは脱水が早く、水不足=命のリスクに直結します。被災地では「食べ物は配られたが、水が足りず食べられない」という状況も実際にありました。


■③ 3日分が最低ラインとされる理由

多くの行政機関では、
最低でも3日分(1人9リットル)
の水備蓄を推奨しています。

災害直後は、

  • 水道復旧に時間がかかる
  • 給水車がすぐ来ない
  • 道路寸断で物資が届かない

こうした状況が重なるためです。LO(連絡調整員)として活動した際も、最初の72時間をどう凌ぐかが分かれ目でした。


■④ 防災バッグに入れる水の考え方

防災バッグには、まず命に関わるものを最優先で入れます。

  • 水(最低1日分)
  • 常備薬
  • 必要最低限の食料

その次に、

  • 懐中電灯
  • 携帯トイレ
  • タオル

「正解は一つではない」ですが、水だけは削れません


■⑤ 水はどこに保管するのが正解か

防災バッグの保管場所として推奨されているのは、

  • 玄関
  • 寝室
  • 避難口の近く

夜間や睡眠中に災害が起きても、すぐ手に取って持ち出せる場所が重要です。香川県防災センターなどでも、同様の考え方が示されています。


■⑥ 被災地で実感した「水の差」

被災地派遣の現場では、
「水を備えていた家庭」と「備えていなかった家庭」で、
心身の余裕がまったく違いました。

水があるだけで、

  • 子どもが落ち着く
  • 薬が飲める
  • 最低限の生活リズムが保てる

これは数字以上の価値です。


■⑦ 多めに備えるという選択

公的には「3日分」が基準ですが、
可能なら7日分を目標にしてください。

普段から多めにストックし、

  • ローリングストックで入れ替える
  • 賞味期限を定期確認する

これが現実的で、続けやすい防災です。


■⑧ 今日できる最小の防災行動

まずは、
「家族の人数 × 3リットル × 3日」
を紙に書き出してみてください。

足りていなければ、次の買い物で水を1ケース足す。
それだけで、防災レベルは確実に上がります。


■まとめ

防災は特別なことではありません。
水を備えることは、命を守る最も基本的な防災行動です。

「1人1日3リットル」。
この数字を、ぜひ家族で共有してください。
それが、災害時に迷わず動ける力になります。

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