【防災士が解説】防災×災害トイレ|BOSAIキャンパス来場者アンケートで浮き彫りになった課題

災害時に不可欠な備えのひとつが「トイレ」です。しかし、防災バッグに食料や水を用意していても、トイレの備蓄は忘れられがちです。2025年12月7日に神戸学院大学ポートアイランド第2キャンパスで開催された「もしもに備えるBOSAIキャンパス」では、災害用携帯トイレの体験・説明と来場者アンケートを通じて、防災意識の現状を可視化しました。


■① 災害トイレの重要性

阪神淡路大震災から30年が経過した今も、地震や豪雨災害では避難所のトイレ不足が問題になります。

  • ライフライン停止でトイレ環境悪化 → 健康被害・感染症リスク増加
  • 「公共トイレが使えるだろう」という楽観視 → 備蓄行動の遅れ
  • 在宅避難や長期停電・断水時にもトイレ確保は重要

トイレ備蓄は地域防災だけでなく、企業や教育機関のBCP(事業継続計画)においても不可欠な課題です。


■② 来場者アンケート結果

災害用トイレを備えていますか?

  • はい:62.5%
  • いいえ:37.5%

→ 防災意識の高い来場者でも、約4割は備えていない現状。備えの優先順位として食料・飲料水は進んでも、トイレは後回しになりやすいことが示されました。

モラスマイは簡単に使えそうですか?

  • はい:93.8%
  • いいえ:6.3%

→ 実物を触れることで、「凝固剤を入れるだけで簡単」「高齢者や子どもでも使える」との声。心理的ハードルが低いことが確認されました。

イベント全体の満足度

  • とても満足:87.1%
  • 満足:12.9%

→ 100%がポジティブ評価。子どもと学べる、体験型ブース、行政・企業・大学の連携などが高評価。

防災知識の変化

  • とても高まった:61.3%
  • 高まった:38.7%

→ 家庭や職場での話題・行動につながる“気づき”が生まれています。


■③ イベントを通じて見えたこと

  1. 防災意識が高くても災害トイレ未備蓄は約4割
    → 一般層ではさらに備蓄が遅れる可能性。
  2. 必要性の理解と備蓄実行のギャップ
    → 「どの商品を選ぶか分からない」「量や収納場所の不安」が具体化の壁。
  3. 体験型イベントの効果
    → 実物を触れることで「知らない → 自分も備えよう」に変化。親子参加で次世代防災教育にも貢献。
  4. 行政・企業・大学の連携が地域防災力向上に不可欠
    → 情報発信力・教育機能・技術・ネットワークの組み合わせが持続的防災力を形成。

■④ まとめ

  • 災害用トイレは、防災の盲点として備蓄が遅れやすい
  • 実物体験を通じた教育・説明で心理的ハードルを下げることが有効
  • 地域防災力向上には、産官学金の連携が重要
  • 株式会社神防社は「トイレ」をテーマに、地域と共に防災の裾野を広げる取り組みを継続

災害トイレの備えを、家庭や職場の防災計画に組み込むことが、安心・安全な避難生活への第一歩となります。

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