災害が起きると、多くの人が真っ先にテレビをつけます。
テレビは確かに信頼性が高い情報源ですが、テレビだけに頼ることは命に関わるリスクがあることをご存じでしょうか。
防災士として、テレビ情報の強みと弱点、そして正しい使い方をわかりやすく解説します。
■① テレビは“映像で理解しやすい”最強の情報源
テレビの強みは何と言っても、映像と音声で直感的に理解できること。
- 被災状況の映像
- 気象庁の会見
- 津波の高さ・到達予想
- 避難所の開設情報
これらは文字だけより圧倒的に伝わる力があります。
■② ただし“情報が届くまでに時間差がある”
テレビ報道には必ず 編集・確認の時間 が発生します。
そのため…
- 津波到達の迫る地域
- 急激な河川氾濫
- 竜巻・線状降水帯
など、刻一刻と状況が変わる災害では、
テレビが速報より数分遅れるケースがある ことを知っておく必要があります。
■③ 深夜・停電時は“テレビが使えない”
大地震・豪雨災害では停電が起こりやすく、
特に冬は停電が長引くと命の危険が高まります。
停電時にテレビは使えません。
その瞬間、情報が途絶える家庭が非常に多いのです。
これを補うため、以下の準備が不可欠です。
- モバイルバッテリー
- スマホの防災アプリ
- 乾電池式ラジオ
- 車のカーナビ・テレビ
“テレビが消えてから困らない準備” が命を救います。
■④ テレビの情報は“地域によって精度が違う”
テレビは広域情報が中心で、あなたが住む町内の細かな情報は届きません。
例えば:
- 「川がどの地点で氾濫しそうか」
- 「どの避難所が満員か」
- 「どの道路が通行止めか」
これは自治体の発表やSNSでの公式情報がないとわかりません。
テレビは“全国・広域の危険”を見るもの、
避難判断は 市町村の速報で決める のが基本です。
■⑤ テレビだけを見ると“避難が遅れる”
実際に多いのが次の例です。
- 「まだテレビで避難勧告が出ていないから大丈夫」
- 「テレビでその地域のニュースが流れないから平気」
これは非常に危険です。
自治体の発表 → 数十秒〜数分遅れてテレビ
という流れが一般的だからです。
命を守る判断は テレビより自治体の発表が優先 です。
■⑥ “テレビに映らない地域”が最も危険
報道は時間枠が限られています。
よくある問題は、
「自分の町がテレビに映らない=安全」 と誤解してしまうこと。
実際には、
- 通信障害で情報が送れない地域
- 報道ヘリが飛べない悪天候
- 深夜で映像が確保できない
など、危険でもテレビに映らない地域は多く存在します。
■⑦ テレビは“情報の全体像をつかむ”ために使う
テレビだけでは避難判断はできませんが、
災害の規模や被害の全体像をつかむには非常に有効です。
- どの地域に被害が広がっているか
- 自分の地域にいつ影響が来るか
- 国の対応・警報レベルの推移
これらを把握するのにテレビは適しています。
■⑧ 最強の備えは“テレビ+スマホ+ラジオ”の三刀流
テレビは素晴らしい情報源です。
ただし、ひとつだけに依存すると命を落とす可能性があります。
災害時の最強の組み合わせはこれです:
- テレビ → 全体像を把握
- スマホ → 緊急速報・自治体情報
- ラジオ → 停電時でも情報が途切れない
防災士として、必ずこの3つをセットで使うことを推奨します。
■まとめ|“テレビだけに頼らない”が命を守る鉄則
災害時、テレビは大きな力になります。
しかし万能ではなく、限界もあります。
今日のポイント:
- テレビは広域情報に強い
- 速報性はスマホアプリの方が上
- 停電時はテレビが使えない
- 避難判断は自治体の情報が最優先
- 最強の備えは「テレビ+スマホ+ラジオ」
結論:
テレビは災害情報の柱だが、単独では命は守れない。防災士として、複数の情報源を組み合わせることが最も確実な生存戦略だと強く伝えたい。

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