災害は突然起こります。地震や豪雨で生活が一変したとき、「税金の手続き」が後回しになり、結果として損をしてしまう人を、被災地対応や防災現場でも多く見てきました。
防災とは命を守るだけでなく、生活とお金を守ることでもあります。確定申告が必要な人の基準を平時のうちに押さえておくことが、“お金の防災”につながります。
■① 確定申告が必要になる基本的な考え方
所得税の計算結果が「納税」となる場合、原則として確定申告が必要です。
会社員であっても、年末調整で完結しない人は対象になります。
災害の年は、
- 収入が一時的に増える
- 支出が大きく変わる
といった変化が起きやすく、例年は不要でも、その年だけ申告が必要になるケースがあります。
■② 給与収入が多い人が注意すべき基準
給与収入が年間2,000万円を超える場合、年末調整では対応できず、必ず確定申告が必要です。
災害対応手当や臨時収入などが重なった年に、
「気づいたら超えていた」という事例も少なくありません。
■③ 副業・複数収入がある人の落とし穴
副業や原稿料、講師料、配当などの給与以外の所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。
防災活動や情報発信を副業で行っている人も対象になりやすく、
「少額だから大丈夫」という思い込みは危険です。
■④ 年金受給者でも申告が必要なケース
公的年金などの収入が年間400万円を超える場合、または年金以外の所得がある場合は確定申告が必要です。
被災後に、
- 不動産収入
- 一時金
- 副収入
が加わると、条件が変わることがあります。
■⑤ 災害時に特に重要な「申告判断」
被災すると、
- 医療費の増加
- 住宅や家財の修繕費
が発生します。
確定申告を行うことで、
医療費控除や雑損控除を受けられる可能性があります。
申告しないことで、本来戻るはずのお金を失うケースは決して少なくありません。
■⑥ 現場で多かった「やっておけばよかった」後悔
被災地派遣や消防の現場で、
「申告期限を過ぎてしまった」
「書類が流されて確認できない」
という声を何度も聞きました。
平時から、
- 自分が申告対象か
- 必要書類は何か
- どこに保管するか
を把握しておくことが、災害時の負担を大きく減らします。
■⑦ チャットボットを活用した確認方法
国税庁の公式チャットボットを使えば、
簡単な質問に答えるだけで「確定申告が必要か」を確認できます。
判断に迷ったときは、自己判断せず公式情報を確認することが大切です。
■⑧ 今日できる最小の防災行動
今の収入状況で、
「自分は確定申告が必要か」を一度確認しておきましょう。
災害時に考えるのではなく、
平時に整理しておくことが、お金と生活を守る防災行動です。
■まとめ
防災は非常食や避難経路だけではありません。
税金や申告の知識も、災害後の生活を支える重要な備えです。
迷わず判断できる状態を作っておくことが、
本当の意味での耐災害力につながります。

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