【防災士が解説】防災×空撮|「鳥の目プロジェクト」が変える災害初動と人命救助

災害発生直後、何が・どこで・どれほど起きているのかを把握できるかどうかは、人命救助の成否を大きく左右します。
内閣府は、人工衛星やドローンによる空撮画像を国と自治体で共有する新たな仕組みとして、「鳥の目プロジェクト」を進める方針を示しました。


■① なぜ“上空からの情報”が重要なのか

大規模災害では、

  • 道路寸断
  • 通信障害
  • 現地職員の被災

により、地上からの情報収集が極端に遅れることがあります。

その中で、人工衛星やドローンによる空撮は、

  • 広範囲を一度に把握できる
  • 人が立ち入れない場所も確認できる
  • 発災直後から活用できる

という強みを持っています。


■② 「鳥の目プロジェクト」とは何か

「鳥の目プロジェクト」は、

  • 人工衛星
  • ドローン
  • 航空機

などで撮影した上空からの画像を国と自治体で共有し、
被害の全体像を早期に把握するための取り組みです。

内閣府は2026年度予算案に関連費用1億円を計上し、
準備が整った自治体から順次運用を開始する予定としています。


■③ 画像は「撮る」だけでは意味がない

重要なのは、
どんな画像を・いつ・どう使うかです。

このプロジェクトでは、

  • 地震
  • 風水害
  • 土砂災害

といった災害ごとに、

  • 人命救助に役立つ画像
  • 物資輸送に必要な情報
  • 被害把握に必要な視点

時系列で整理し、指針としてまとめる計画です。


■④ 自治体側のニーズを反映

国が一方的に仕組みを作るのではなく、

  • 衛星・ドローン事業者が保有する画像の種類
  • 自治体が本当に必要とする情報

をすり合わせ、
実証実験を踏まえて整備される点が特徴です。

これは、現場で「使える防災」を目指す重要な姿勢です。


■⑤ 現場で実感する「空から見える現実」

被災地では、

  • 一見無事に見える地域でも孤立している
  • 一本の道路寸断で集落が完全に遮断されている

といった状況が、
上空から一目で分かることがあります。

空撮画像は、
「どこから助けに行くべきか」
「どこに物資を送るべきか」
を判断する共通言語になります。


■⑥ 人命救助は“判断の速さ”で決まる

救助は、

  • 情報収集
  • 状況判断
  • 資源配分

この3つのスピードが命を分けます。

「鳥の目プロジェクト」は、
このうち最初の情報収集を一気に短縮する仕組みです。


■⑦ 今日できる最小行動

  • 自治体の災害対応体制に関心を持つ
  • ドローン・空撮が防災でどう使われているか知る
  • 「初動の判断」が命を左右することを意識する

防災は、
地上だけで考える時代から、
空も含めて設計する時代へ。

「鳥の目プロジェクト」は、
その大きな一歩です。

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