【防災士が解説】防災×節水|断水1カ月を生き抜いた経験から学ぶ「水を使わない備え」

災害時、「一番困るのは何か」と聞かれたとき、多くの被災経験者が口をそろえて挙げるのが断水です。
飲み水だけでなく、調理・洗い物・衛生管理・トイレ――水は生活のすべてに関わります。

2018年の西日本豪雨で約1カ月の断水を経験した被災者は、「水を備蓄するだけでは足りなかった」と語ります。
そこで重要になるのが、水を使わずに生活するための“節水アイテム”です。


■① 使い捨ての食器類|洗わないという選択

断水中、食器を洗えない状況は想像以上にストレスになります。

・洗えない不衛生さ
・水を使うことへの罪悪感

こうした負担を減らしてくれるのが、使い捨ての食器です。
災害時はゴミが増えても、衛生を守ることが最優先

子どもがいる家庭では、ラップよりも滑りにくい使い捨て食器の方が安全な場合もあります。
非常時だからこそ、あえて「気分が上がるデザイン」を選ぶ工夫も、心のケアにつながります。


■② そのまま食べられる非常食|水を使わない発想

非常食=カップ麺、乾パン
このイメージは、断水を経験すると大きく変わります。

・お湯が必要
・食後に洗い物が出る

これでは水を消耗します。
おすすめは、水を使わずに食べられる食品、もしくは使った水をすべて体に取り込める食品。

断水が長引くほど、「食べられるか」より「水を使わずに食べられるか」が重要になります。


■③ キッチンバサミ|洗わない調理道具

包丁とまな板は、洗浄に大量の水が必要です。

その代替として活躍するのがキッチンバサミ。
・切る
・分ける
・開ける

すべて1本で完結し、使用後は拭くだけ。
船舶調理の現場でも使われていた、災害向きの調理道具です。


■④ 調理用ポリ袋|鍋もボウルも不要

調理用ポリ袋は、節水の万能選手。

・米を炊く
・副菜をゆでる
・食材と調味料を和える

鍋やボウルを汚さずに調理でき、後片付けは袋を捨てるだけ。
被災時は「洗わない」「汚さない」が最大の節水になります。


■⑤ ポリエチレン手袋|手を洗わない工夫

断水中は、十分な手洗いができません。

調理
おむつ替え
ケガの手当

こうした場面で活躍するのが使い捨て手袋です。
手袋を使えば、手洗いの回数と水量を大幅に減らすことができます。


■⑥ ウェットティッシュ|水の代わりになる存在

断水中、最も消費量が多かったのがウェットティッシュ。

・手や口を拭く
・テーブルを拭く
・簡易清掃

日常使いしながら備蓄しておくことで、非常時にも困りません。
箱買いしておくのも現実的な備えです。


■⑦ 清浄綿|デリケートゾーンと衛生の要

清浄綿は、赤ちゃんの口に入っても安全な成分で作られています。

・断水中の身体ケア
・洗濯できない状況での清拭
・デリケートゾーンのケア

特に女性や産後の方にとって、尊厳と健康を守る重要なアイテムです。


■まとめ|水を「貯める」だけでなく「使わない」備えを

災害時、水は必ず不足します。
どれだけ備蓄しても、断水が長引けば限界は来ます。

だからこそ重要なのは、

・水を飲料に回す
・生活用水を極力使わない
・洗わない、汚さない工夫をする

という視点。

節水アイテムは、災害が起きてからでは手に入りにくくなります。
今のうちに、「水を使わずに生きる準備」を整えておくことが、防災力を一段階引き上げてくれます。

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