災害時に人の行動を分けるのは、
知識よりも「とっさの反応」です。
そしてその反応は、小学校より前、幼児期の体験によって形づくられます。
自律型避難は、難しい判断力ではなく、
幼児期に育つ「危ない・逃げる・離れる」という感覚が土台になります。
■① 幼児期の防災は「教える」より「感じさせる」
幼児は、
・文字情報
・複雑な説明
・理屈
では動きません。
幼児期の防災で大切なのは、
・怖い音
・揺れ
・危ない雰囲気
を体で感じ、「離れる」「止まる」「逃げる」経験を積むことです。
■② 災害は「大人が間に合わない場面」で起きる
現実の災害では、
・保護者が近くにいない
・保育士がすぐ来られない
・一瞬の判断が必要
という場面が必ずあります。
そのとき幼児を守るのは、「言われなくても動ける感覚」です。
■③ 防災士から見て多かった幼児の行動差
現場で差が出ていたのは、
・危険から自然に離れる子
・立ち止まって周囲を見る子
・固まって動けなくなる子
この違いは、性格ではなく経験の差でした。
幼児期に「危ないから離れる」を体験しているかどうかが分かれ目になります。
■④ 幼児期の自律型避難は「正解を教えない」
幼児教育で重要なのは、
・決まった答えを教えない
・一斉行動を強制しすぎない
・間違いを叱らない
ことです。
「自分で動いていい」という感覚が、自律型避難の核になります。
■⑤ 保育現場・家庭が言いにくい本音
保育や家庭では、
・勝手に動かれると困る
・危険なことをさせたくない
という思いが先に立ちます。
しかし本音では、「本当は自分で逃げられる子に育ってほしい」と感じています。
自律型避難は、管理と安全の間にある難しいテーマです。
■⑥ 幼児期に育てたい自律型避難の感覚
幼児期に身につけたいのは、
・怖いと感じたら離れる
・音や揺れで止まる
・大人を探しながら動く
というシンプルな感覚です。
判断力ではなく、「体が先に動く状態」を作ることが目的です。
■⑦ 幼児向け自律型避難の実践ポイント
防災教育として有効なのは、
・遊びの中での避難ごっこ
・「もしも」を絵や会話で話す
・逃げてよかった経験を褒める
訓練ではなく、日常の延長で行うことが重要です。
■⑧ 幼児教育は家庭と地域を変える
幼児が、
・自分で動く
・怖さを言葉にする
・避難を当たり前にする
ようになると、
家庭の防災意識も自然に変わります。
幼児教育は、家庭・地域全体の初動を早くします。
■まとめ|自律型避難は幼児期から始まる「生きる感覚」
自律型避難は、高度な判断力ではありません。
幼児期に育つ「危ないと感じたら離れる」という生きる感覚です。
結論:
防災の観点では、自律型避難は「小学生から教える知識」ではなく「幼児期に育てる感覚」であり、この感覚が命を守る最初の防波堤になる。
防災士として現場を見てきた中で、
幼児期に「自分で動いていい」と育てられた子どもほど、非常時に固まらず、自然に安全側へ動いていました。
自律型避難は、幼児教育から始める命の教育です。

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