自律型避難は、
「判断できるかどうか」が注目されがちです。
しかし現場で多く見てきたのは、
判断以前に“恥ずかしさ”で動けなくなるケースでした。
避難服は、この見えにくいブレーキを外すための重要な要素です。
■① 避難を止めるのは危険だけではない
避難をためらう理由は、
・まだ大丈夫そう
・周りが動いていない
だけではありません。
実際には、
・この格好で外に出られない
・人に見られたくない
・避難所に行く勇気が出ない
という感情が、行動を止めています。
■② 災害時ほど「人の目」が気になる
災害時は、
・普段と違う環境
・不安定な心理状態
・人との距離が近い
ため、
服装に対する意識がむしろ強くなります。
この心理を無視した防災は、机上の空論になります。
■③ 防災士から見て多かった避難遅れの理由
現場で多かったのは、
・部屋着のまま出られず様子見
・着替えを探して時間を失う
・結局タイミングを逃す
「判断が遅い」のではなく、
身だしなみが整っていなかっただけのケースが多くありました。
■④ 避難服は「人前に出られる最低ライン」
避難服に求められるのは、
・おしゃれ
・高機能
ではありません。
・人前に出られる
・恥ずかしくない
・安心して動ける
という最低ラインを超えることです。
この一線を越えるだけで、行動は一気に軽くなります。
■⑤ 行政が触れにくい理由
行政は、
・避難の必要性
・命の危険
は強く伝えられても、
「服装の恥ずかしさ」までは踏み込みにくいのが現実です。
しかし現場では、ここが大きな壁になっています。
■⑥ 自律型避難は感情も含めて成立する
自律型避難は、
・理屈
・知識
・判断力
だけでは成立しません。
・不安
・恥ずかしさ
・抵抗感
といった感情を、事前に減らしておく必要があります。
避難服は、その感情対策です。
■⑦ 避難服は「心の防災」
避難服があることで、
・外に出るハードルが下がる
・避難所に入る抵抗が減る
・自分を保てる
これは、物理的な備え以上に、心理的な防災です。
■⑧ 恥ずかしさを超えられた人が助かる
災害時に早く動けた人は、
・服装が整っていた
・人目を気にしなくて済んだ
ケースが多くありました。
避難服は、行動の背中を静かに押してくれます。
■まとめ|避難服は「恥ずかしさ」を超えるための備え
避難を止めるのは、危険だけではありません。
感情、とくに恥ずかしさが大きな壁になります。
結論:
防災の観点では、避難服は「寒さ対策」ではなく「恥ずかしさという心理的ブレーキを外し、自律型避難を可能にする装備」である。
防災士として現場を見てきた中で、
避難服を用意していた人ほど、ためらいなく外に出て、結果的に安全を確保していました。
自律型避難は、心のハードルを下げるところから始まります。

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