花粉症は多くの人が抱える身近な症状ですが、防災の視点では見落とされがちなリスクでもあります。
特に春の災害では「薬があるから大丈夫」という思い込みが、避難行動や避難生活を困難にすることがあります。
■① 花粉症は“自己管理できる前提”で語られがち
花粉症は慢性疾患のように扱われ、
「本人が対処できる」
「命に関わらない」
と誤解されがちです。
しかし災害時は、薬・マスク・清潔な環境という前提が簡単に崩れます。
■② 災害直後は薬が手に入らない
春の災害では、
・自宅に戻れない
・薬局が営業停止
・常備薬を持たずに避難
といった事態が珍しくありません。
花粉症薬が切れた途端、生活の質は急激に低下します。
■③ 症状悪化が判断力を奪う
強い鼻づまりや目のかゆみは、
・集中力の低下
・睡眠不足
・イライラや不安感
を引き起こします。
これは災害時の判断ミスやトラブルの原因になります。
■④ 避難所では「我慢する人」が増える
花粉症は外傷と違い、周囲に伝わりにくい症状です。
そのため、
・薬が欲しいと言い出せない
・迷惑をかけたくないと我慢する
といったケースが多く見られます。
結果として体調悪化を招きます。
■⑤ 花粉症は感染症リスクも高める
鼻や目を頻繁に触ることで、
避難所では感染症リスクが高まります。
花粉症対策は、感染症予防の観点からも重要です。
■⑥ 子どもの花粉症は見逃されやすい
子どもは症状をうまく訴えられず、
・機嫌が悪くなる
・落ち着きがなくなる
といった形で表れます。
避難所でのトラブルにつながることもあります。
■⑦ 防災バッグに入れるべき花粉症対策品
・内服薬(複数日分)
・点鼻薬・目薬
・不織布マスク
・花粉対策用ウェットティッシュ
これらは“医薬品”ではなく“防災用品”として準備すべきです。
■⑧ 花粉症を前提にした避難計画を
春の避難計画では、
「屋外滞在が長くなる可能性」
「粉じん・花粉の多い環境」
を前提に考える必要があります。
花粉症の有無で、避難行動の負担は大きく変わります。
■まとめ|「花粉症だから仕方ない」は防災では通用しない
花粉症は春特有の体調不良ではなく、
災害時には立派なリスク要因になります。
結論:
花粉症対策は“個人任せ”にせず、防災として準備することが重要です。
防災士としての経験から、
「持病や体質を前提にした備え」こそが、現実的で命を守る防災だと強く感じています。

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