【防災士が解説】防災×車避難の判断と備え|洪水時の車避難経験から分かった注意点

洪水時、「車で避難したほうが安全では」と考える人は少なくありません。実際、車避難が有効な場面もありますが、判断を誤ると命に直結する危険な行動になります。ここでは、洪水現場で車避難を経験した視点から、備えと判断のポイントを整理します。


■① 車避難は「条件付き」で有効な手段

車避難は、全ての災害で安全とは限りません。特に洪水では、水位や流速によって一気に危険になります。現場では、道路状況を見誤り、動けなくなるケースを何度も見ました。車避難は万能ではなく、条件付きの選択肢です。


■② 実際に経験した車避難時の不安

九州北部豪雨の現場では、道路の一部がすでに冠水しており、進めるのか引き返すのか判断に迷う場面がありました。水位は想像以上に早く変化し、「さっきまで通れた道」が突然危険になることもありました。


■③ 車内にも水と食料の備えが必要

車で避難する場合でも、すぐに避難所へ入れるとは限りません。車内に水や非常食を準備しておくことで、渋滞や立ち往生時の不安を大きく減らせます。現場では、車内備えがあるかどうかで落ち着きが全く違いました。


■④ 避難ルートは事前確認が命を守る

車避難で最も重要なのは、ルート選択です。浸水想定区域、アンダーパス、川沿いの道路は避けるべきポイントです。事前に確認していた人ほど、迷わず安全なルートを選べていました。


■⑤ 水に入ったら「引き返さない」判断も必要

冠水路に進入すると、途中で引き返すのは非常に危険です。現場では、引き返そうとして動けなくなる車を多く見ました。少しでも不安を感じたら、進入しない判断が最優先です。


■⑥ 車からの避難も想定しておく

万が一、車が動かなくなった場合、車内に留まるか、外へ出るかの判断が迫られます。脱出用ハンマーやシートベルトカッターがあるだけで、選択肢が増えます。車内で完結しない前提も重要です。


■⑦ 家族で車避難のルールを決める

誰が運転するのか、どのタイミングで出発するのか、どこへ向かうのか。事前に決めておくことで、判断の遅れを防げます。現場では、ルールが決まっている家庭ほど行動が早い傾向がありました。


■⑧ 車避難は「備えと判断」で安全性が変わる

車避難そのものが危険なのではなく、準備不足と判断遅れが危険を生みます。経験から言えるのは、車避難は慎重に選び、備えを整えて初めて有効になるということです。備えと判断が、命を守ります。

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