正直に言います。
紙のハザードマップを日常的に見ている人は、ほとんどいません。
被災地でも、
「配られていたのは知っている」
「どこに置いたか分からない」
「見た記憶はあるけど内容は覚えていない」
という声を何度も聞きました。
だからこそ必要なのが、
紙を前提にしない防災です。
■① 紙のハザードマップが機能しない理由
紙のハザードマップが悪いわけではありません。
問題は、使われない構造にあります。
・保管場所が分からない
・広げるのが面倒
・日常で見る機会がない
被災地では、
「持っていたけど使えなかった」
というケースが圧倒的でした。
災害時、
人は見慣れていないものを使えません。
■② 被災地で実際に使われていたのは「スマホの地図」
東日本大震災、熊本地震、能登半島地震の現場で、
多くの人が手にしていたのは紙ではなくスマホでした。
・位置が分かる
・方向が分かる
・拡大縮小できる
完璧な情報ではなくても、
今どう動くかを考える材料には十分でした。
紙より正確だったからではありません。
慣れていたから使えたのです。
■③ 紙を見ない人ほど「防災スマホ」が向いている
紙のハザードマップを見ない人は、
防災意識が低いわけではありません。
・忙しい
・日常で使わない
・必要性を感じにくい
この層に、
「ちゃんと紙を見ましょう」と言っても、
行動は変わりません。
だからこそ、
日常で使っているスマホに防災を乗せる
という発想が必要です。
■④ Google Mapsは「理解しなくても使える防災」
紙のハザードマップは、
理解することが前提です。
一方、Google Mapsは違います。
・見れば分かる
・触れば動く
・考えなくても方向が分かる
被災地では、
細かい意味が分からなくても、
地図を俯瞰できるだけで落ち着いた人を
何人も見てきました。
■⑤ 「紙を捨てる防災」ではなく「紙に頼らない防災」
誤解してほしくないのは、
紙のハザードマップを否定しているわけではない、
という点です。
重要なのは、
紙が使えない前提でも成立する防災を
用意しておくことです。
被災地では、
紙が濡れる、飛ぶ、持ち出せない
という場面も少なくありませんでした。
■⑥ 紙を見ない人向けの現実的な使い方
難しいことは不要です。
・Google Mapsで自宅周辺を一度見る
・川、山、海、崖の位置を把握する
・「危なそうな方向」を感覚で覚える
これだけで、
紙のハザードマップを見ていなくても、
危険回避の精度は上がります。
■⑦ 被災地で感じた「分からなくても動ける防災」
被災地で助かった人は、
必ずしもハザードマップを理解していた人ではありません。
・危険そうな方向を避けた
・人が集まりすぎる場所を避けた
・高い方へ寄せた
こうした判断は、
完璧な知識より、俯瞰した地図から生まれていました。
■⑧ 今日できる一歩
今日やることは、これだけです。
・Google Mapsで自宅周辺を俯瞰する
・水や山、崖の位置を確認する
・「紙を見なくても動ける」と意識する
これだけで、
防災は現実に近づきます。
まとめ
紙のハザードマップを見ない人は、
防災に向いていないわけではありません。
防災の形が合っていないだけです。
被災地で見てきた現実から言っても、
日常で使っているものを防災に転用する方が、
はるかに機能します。
防災は、
正しい資料を持つことではなく、
動ける状態を作ること。
まずは、
いつものスマホで
地図を一度俯瞰してみてください。
それが、紙に頼らない防災の第一歩です。

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