冬の避難所生活では、
洗濯も入浴もできない日が当たり前に続きます。
その中で、想像以上にストレスになるのが「ニオイ」です。
自分のニオイ、他人のニオイ、衣類や寝具のこもった臭い。
これらは不快なだけでなく、
人間関係の摩擦や睡眠障害にもつながります。
防臭対策は、贅沢ではなく生活維持の防災です。
■① 避難所では「洗えない前提」が続く
冬の避難所では、
・断水
・低温
・洗濯場所不足
が重なり、
衣類を洗えない期間が3〜7日以上続くことも珍しくありません。
その結果、
汗・皮脂・湿気が衣類に蓄積し、
ニオイ問題が顕在化します。
■② ニオイの正体は「菌の増殖」
避難所で発生するニオイの多くは、
汗そのものではなく、雑菌の増殖が原因です。
・半乾きの衣類
・発熱インナー
・厚手の靴下
は特に菌が繁殖しやすく、
冬でも強いニオイを発します。
■③ 防臭は「洗う」より「増やさない」
洗えない環境では、
ニオイを消すより、増やさない工夫が重要です。
・通気性の良い服を選ぶ
・重ね着で直接肌に触れる枚数を減らす
・着替え頻度をコントロールする
これだけでも、
ニオイの発生は大きく抑えられます。
■④ 防臭アイテムの現実的な備え
避難所で役立ったのは、
次のような日常用品です。
・無香料の消臭スプレー
・重曹シート
・消臭効果のある下着・靴下
香り付き製品は好みが分かれるため、
無香料が基本です。
■⑤ 靴下と足の防臭は最優先
避難所では、
靴を脱ぐ場面が多く、足のニオイが問題になりやすいです。
・発熱・防臭靴下
・足用のウエットシート
・こまめな足裏ケア
足元を清潔に保てた人ほど、
生活のストレスが少ない傾向がありました。
■⑥ 防災士から見た「実際に多かった失敗」
現場で多かったのは、
・厚手インナー1枚を着続けた
・半乾きの服を着用した
・香りでごまかそうとした
というケースです。
行政側が言いにくい本音は、
ニオイ問題は個人配慮に頼らざるを得ない
という点です。
■⑦ 避難服と防臭の相性
避難服という考え方では、
・速乾
・通気
・防臭
この3点が重要です。
普段着を少し見直すだけで、
避難所での快適さは大きく変わります。
特別な防災服は不要です。
■⑧ 自律型避難を支える「気配りの防災」
自律型避難では、
自分だけでなく周囲への配慮も求められます。
ニオイ対策は、
人間関係の摩擦を防ぎ、
避難所全体の雰囲気を守ります。
これは、見えにくいですが重要な防災行動です。
■まとめ|防臭対策は「静かなストレス軽減策」
冬の避難所では、
洗えないこと自体が前提になります。
結論:
防臭対策は、避難生活のストレスを大きく減らす実用的な防災
防災士として現場を見てきた経験から言えるのは、
ニオイ問題を軽減できた人ほど、
穏やかに避難生活を送れていたという事実です。
今日できる最小行動は、
下着・靴下・防臭ケア用品を
「洗えない前提」で見直すこと。
それが、冬の避難所生活を支える確かな備えになります。

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