交通系IC、QRコード決済、タッチ決済。
電子マネーは、現代生活で最も身近な支払い手段の一つです。
しかし災害の現場では、この「便利さ」が一気に裏返る場面を何度も見てきました。
この記事では、防災士の視点から、防災×電子マネーを現実的に整理します。
■① 災害時の支払いで最も怖いのは「一斉停止」
災害直後に起きやすいのが、次の状態です。
・停電
・通信障害
・端末トラブル
電子マネーは、これらが一つでも起きると、まとめて使えなくなる可能性があります。
■② 電子マネーは「インフラ依存度」が非常に高い
電子マネーは、次の要素に強く依存しています。
・電源
・通信回線
・決済サーバー
・店舗側端末
個人側が準備していても、店舗側が止まれば使えません。
■③ 防災士から見て多かった失敗
現場で多かったのは、次のような状況です。
・スマホはあるが決済不可
・チャージ残高があっても使えない
・現金を持っておらず何も買えない
「普段は現金を持たない」生活が、そのまま弱点になります。
■④ 電子マネーは「地域差」が大きい
防災の現場では、地域差が顕著に出ます。
・都市部:一部復旧が早い
・地方部:現金回帰が早い
・避難所周辺:現金のみが多い
どこでも使えるという前提は、災害時には成立しません。
■⑤ 行政が言いにくい本音
行政支援や臨時販売は、現金対応が基本です。
本音では、「最低限の現金を必ず持っていてほしい」と考えています。
電子マネー前提の生活は、防災では脆くなりがちです。
■⑥ 自律型防災と支払い手段の多重化
自律型防災では、
・自分で判断し
・自分で調達し
・自分で支払う
ことが前提です。
電子マネー一本化は、この自律性を一気に下げます。
■⑦ 電子マネーを防災的に使う工夫
電子マネーを否定する必要はありません。
防災視点では、次の整理が重要です。
・現金を必ず併用する
・少額残高に依存しすぎない
・オフライン対応可否を把握する
「便利さ」と「非常時の強さ」は別軸で考える必要があります。
■⑧ 電子マネーは「平時特化型」の道具
電子マネーは、
・日常のスピード
・管理の簡単さ
・非接触の利便性
には非常に優れています。
一方、防災では「最後まで残る手段」が最優先されます。
■まとめ|電子マネーは防災の補助にとどめる
電子マネーは、平時の生活を大きく便利にしてくれます。
しかし防災の視点では、「止まる前提」で考える必要があります。
結論:
防災の観点では、電子マネーは主役ではなく「補助的な支払い手段」と位置づけ、必ず現金と併用すべきである。
防災士として現場を見てきた中で、
現金を持ちつつ電子マネーも使っていた人ほど、支払いで詰まらず、冷静に行動できていました。
決済の多重化は、命を守る行動力を支えます。

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