首都直下地震は、
「いつか来る災害」ではありません。
いつ起きてもおかしくない現実的リスクです。
2024年12月、中央防災会議の検討ワーキンググループは、
首都直下地震の新たな被害想定を公表しました。
その数字は、あまりにも重い現実を突きつけています。
■① 最新の被害想定が示した現実
想定は、
冬・午後6時・風速8mという最悪条件。
・全壊・焼失:約40万棟
・火災による焼失:約26万8千棟
・死者総数:約1万8千人
特に深刻なのは、
木造密集地域での地震火災です。
■② 火災被害の最大要因は「電気」
報告書では、
出火原因の多くが
・倒れた家電
・損傷した配線
など、電気由来と分析されています。
ここで注目されたのが、
「感震ブレーカー」です。
■③ 感震ブレーカーの圧倒的な効果
感震ブレーカーは、
一定以上の揺れで自動的に電気を遮断します。
試算では、
・設置率50% → 火災死者 約8700人
・設置率100% → 火災死者 約3400人
火災による犠牲を約7割減らせる
という結果が示されました。
■④ それでも普及率は約2割
これほど効果が明確でも、
首都圏の設置率は約20%にとどまります。
理由は、
・設置義務がない
・補助制度が自治体ごと
・省庁連携が弱い
制度の隙間が、
命を削っているのが現実です。
■⑤ 耐震化・家具固定の重要性
被害を減らす鍵は、
感震ブレーカーだけではありません。
・住宅耐震化率を100%相当へ
・家具固定を100%近くまで引き上げ
これにより、
・倒壊死者
・転倒・落下による死傷者
を大幅に減らせるとされています。
■⑥ 「組み合わせ」が6割減災の条件
報告書が示した最大のポイントは、
単独対策では不十分ということです。
・耐震化
・家具固定
・感震ブレーカー
・企業・行政のBCP
これらを同時に引き上げることで、
経済被害は約82兆円 → 約34兆円へ。
減災効果は約60%に達します。
■⑦ 技術はある、足りないのは行動
感震ブレーカーも、
家具固定も、
耐震補強も、
今日から始められる対策です。
足りないのは、
「技術」ではなく
選択と実行です。
■⑧ 個人が今日からできること
首都直下地震対策は、
行政任せでは間に合いません。
・家具を固定する
・感震ブレーカーを設置する
・自宅の耐震性を知る
これらは、
自律型防災行動そのものです。
■まとめ|数字は恐怖ではなく指標
被害想定は、
恐怖をあおるためのものではありません。
結論:
首都直下地震の被害は、行動次第で6割減らせる
防災士として強く感じるのは、
「備えた人だけが、数字を現実から外せる」
という事実です。
首都直下地震対策は、
未来の話ではなく、
今日の選択です。

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