災害時、特に夏場や高齢者・子どもがいる家庭では、脱水や熱中症のリスクが高まります。経口補水液(ORS: Oral Rehydration Solution)は、水分と塩分、糖分を適切に補給できるため、軽度から中等度の脱水症状に効果的です。本記事では、災害時のORSの重要性と実践的な活用方法を解説します。
■経口補水液(ORS)とは
経口補水液は、ナトリウム、カリウム、ブドウ糖を適切な比率で配合した飲料です。体内の水分・電解質バランスを効率的に補給できるため、吐き気や下痢による脱水や、暑さによる発汗での水分損失に有効です。
- 特徴
- 体液に近い浸透圧で吸収が速い
- 軽度の脱水症状に自宅で対応可能
- スポーツ時や高齢者の熱中症予防にも利用される
■災害時に経口補水液が必要な理由
災害では以下の状況が想定されます。
- 断水・給水制限
水が使えないため、少量でも効率的な水分補給が必要 - 高温環境・屋外避難
夏場の避難所や車中泊での長時間待機は発汗が増え、脱水が進行 - 高齢者や子どもの体調変化
体内水分量が少ない高齢者や体温調節が未熟な子どもは脱水リスクが高い
■自宅での備え方
1. 市販のORSをストック
- 粉末タイプは軽量で持ち運びやすく、必要な分だけ水に溶かせます
- ペットボトルタイプはそのまま飲用可能で災害時すぐ使える
2. 自作ORSの準備
簡易的に自宅で作る場合は以下の比率が目安です。
- 水:1リットル
- 塩:小さじ2分の1(約3g)
- 砂糖:大さじ2(約20g)
※正確な配合が重要。糖分や塩分が多すぎると逆効果になる可能性があります。
3. 保存と消費期限
- 粉末タイプは湿気を避けて密封保存
- 作った水溶液は冷蔵保存で24時間以内に消費
- 高温での長期保存は避ける
■避難所や屋外での使い方
- 少量ずつこまめに飲むことで吸収効率が高まる
- 嘔吐や下痢がある場合は、回数を増やして摂取
- 飲めない場合は、濡れタオルで体を拭くなど熱を逃がす対策も併用
■熱中症予防としての活用
- 日射病や熱射病予防には水だけでなく電解質も同時に補給
- 気温が高く湿度も高い日は、外出や避難時にこまめな補給が必要
- 高齢者や子どもは体温調整が難しいため、事前に少量ずつ飲ませることが重要
■災害時の注意点
- 過剰摂取はナトリウム過多や低血糖を招くこともある
- 嘔吐が激しい場合や症状が改善しない場合は医療機関の受診を優先
- 保存水や水道水が不十分な場合は、安全な水で希釈して利用
■まとめ
経口補水液は、災害時における脱水や熱中症予防に非常に有効です。家庭や避難所での備えとして、粉末タイプ・市販タイプ・自作の3種類を活用し、適切な摂取方法を把握しておくことが重要です。
- 常備しておくことで短時間で水分・塩分補給可能
- 高齢者や子どもにも安全に与えられる
- 災害時の避難行動中に体調を守るための必須アイテム
災害はいつ起きるか分かりません。経口補水液を活用した水分管理を、家庭や避難所で日常的に意識しておくことが、命を守る行動につながります。

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