「貧困」と「防災」は、一見すると別の問題に見えます。
しかし被災地の現場に立つと、この2つは切り離せない関係にあると痛感します。
災害は一時的な被害ではなく、生活基盤を奪い、貧困を長期化・固定化させる引き金になるからです。
■① 災害は“一気に生活を転落させる装置”
災害で失われるのは、家や家具だけではありません。
仕事、収入、人とのつながり、選択肢が同時に奪われます。
特に非正規雇用や自営業の人ほど、再起のハードルは高くなります。
■② 被災後に広がる「見えない貧困」
被災者の多くは支援を受けています。
しかし実際には、
支援情報を知らない
申請手続きが難しい
恥ずかしさから相談できない
といった理由で、制度からこぼれ落ちる人が少なくありません。
■③ 防災対策ができない人ほど被害を受けやすい
耐震改修
家具固定
備蓄
保険加入
これらは「余裕」がなければ難しい備えです。
つまり、防災力の差=貧困リスクの差でもあります。
■④ 被災後の生活再建で分かれる明暗
同じ地域で同じ災害に遭っても、
・早く生活を立て直せる人
・長期間仮住まいから抜け出せない人
に分かれます。
この差は、災害前からの経済的・社会的な差が大きく影響しています。
■⑤ 防災は「貧困を防ぐ予防政策」
防災は被害を減らすだけではありません。
生活破綻を防ぎ、貧困への転落を防止する“予防政策”です。
事前の備えは、最も費用対効果の高い貧困対策でもあります。
■⑥ 行政支援だけでは限界がある理由
災害時、行政は被災者対応で手一杯になります。
書類、窓口、説明…。
その隙間を埋めるのが、地域・近隣・顔の見える関係です。
■⑦ 地域防災が“貧困の連鎖”を断ち切る
普段からの声かけ
顔見知り関係
防災訓練への参加
これらは、災害時に「助けを求められる力」につながります。
孤立しないこと自体が、最大の防災であり貧困対策です。
■⑧ 防災はSDGs目標1の土台になる
貧困をなくすには、
災害で貧困に落ちない仕組みが必要です。
防災は、SDGs目標1を支える“見えにくい基盤”です。
■まとめ|防災は「生活を守る最後のセーフティネット」
災害は、弱い立場の人から生活を奪います。
だからこそ、防災は命だけでなく、
「その後の人生」を守るために必要です。
結論:
防災は、貧困を生まないための最前線の社会政策である。
防災士として被災地を見てきましたが、
災害が人生を一変させる瞬間を何度も目の当たりにしました。
事前の備えは、未来の貧困を防ぐ力になります。

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