【防災士が解説】首都直下地震で“死者1万8千人・経済被害83兆円”最新想定から読み解く「いま必要な備え」

2025.12.05

政府の有識者会議が公表予定の
新たな首都直下地震の被害想定(素案) が判明しました。

マグニチュード7.3の地震発生を前提に、
最悪の場合 死者1万8千人、経済被害83兆円

2013年の前回想定よりは減少したものの、
「都市機能が大規模に停止するリスク」は依然として極めて高いままです。

この記事では、最新想定のポイントと、
私たちが今すぐできる防災対策を解説します。


■① 死者1万8千人・経済被害83兆円

最新の被害想定では以下のような数字が示されました。

● 死者:最大1万8千人
● 経済被害:83兆円
● 建物の全壊・焼失:40万棟
● 帰宅困難者:840万人
● 災害関連死:1万6千〜4万1千人(初めて推計)

前回(2013年)の想定よりも死者数・経済被害ともに減少しましたが、
これは 耐震化・火災対策の進展 によるもの。

それでも「甚大」であることに変わりはなく、
特に都市部では火災延焼、倒壊、ライフライン停止が重なる“複合災害”が最大の脅威となります。


■② 災害関連死の推計を“初めて”実施

今回の特徴は、避難生活による
● 体調悪化
● 持病の悪化
● 避難環境の劣悪化

といった 災害関連死(直接死ではない死亡) の推計を初めて盛り込んだ点。

最大 1万6千〜4万1千人 にのぼる可能性が指摘されており、
避難所運営・生活支援の重要性が明確になりました。


■③ 中央省庁の業務継続にも「制約」

想定では、
● 省庁の庁舎機能
● 職員の参集
● 情報通信の途絶

などにより、国の機能も制約を受けると指摘されています。

災害時の「行政が動けない時間」が長くなるほど、
市民レベルの自助・共助がより重要になります。


■④ 防災士が伝えたい「私たちが今やるべき備え」

▼1. 家具固定は“命を守る最重要対策”

首都直下の死因の大半は
● 建物倒壊
● 家具転倒
● 火災

→ 家具固定・耐震対策は最優先。

▼2. 家族の安否確認方法を統一する

● 災害用伝言ダイヤル(171)
● LINE位置情報
● 家族の集合場所を決める

「連絡がつかない」という不安を減らすだけでなく、
救助を必要とする人を早く見つけるためにも重要。

▼3. 自宅避難を前提とした備蓄

都市部の避難所はすぐ満員になります。
→ 自宅での生活継続が基本になります。

最低7日、可能なら14日分の備蓄
・飲料水
・保存食
・携帯トイレ
・ポータブル電源
・カセットガス
・防寒具

▼4. 在宅勤務・通勤不能を想定した“帰宅困難対策”

840万人が帰宅困難と想定。
会社・自宅・学校に最低限の備蓄を必ず置いておく。


■⑤ まとめ|想定が下がっても“油断しないこと”が最大の防災

前回より死者数は減ったとはいえ、
1万8千人規模の死者、83兆円もの経済被害は
“国家レベルの危機”であることに変わりません。

そして、災害関連死を含めると
最大4万人超の命が失われる可能性も示されています。

防災の基本は、
● 備える
● 習慣化する
● 家族と共有する

この3つだけ。

数字に恐怖するのではなく、
「今できる対策」を静かに積み上げることが
最大の防災となります。

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