桜の名所には、崖沿いの遊歩道、石段、堤防上の道など「眺めが良い=高低差がある」場所が多くあります。そこに混雑、写真撮影、飲酒、足元の暗さが重なると、転倒や転落のリスクが一気に上がります。転落は一度起きると重傷につながりやすく、花見の事故の中でも“取り返しがつかない”側です。ここでは、高所花見での転落を防ぐための点検ポイントと、安全に歩くコツを整理します。
■① 高所花見で事故が増える条件
高所の事故は、足元の悪さだけでなく“状況”で増えます。
・人混みで思うように歩けない
・写真や動画で前を見ない
・飲酒でバランスが落ちる
・風でふらつく
・夕方以降に暗くなる
高低差がある場所では、これらが一つ重なるだけで危険度が上がります。
■② 危ないのは「崖」より「崖の手前」
転落事故は、崖の縁そのものより“崖の手前のつまずき”から起きます。
・段差に気づかない
・植え込みや根に足を取られる
・斜面で滑る
崖に近づかないのは当然として、「縁から2〜3歩手前が危ない」と意識すると、行動が変わります。
■③ 柵の点検は「高さ」より「切れ目」と「ぐらつき」
柵があっても安全とは限りません。次を見たら近づかない判断材料になります。
・柵が途切れている(撮影ポイントに多い)
・柵が低い、腰より低い
・ぐらつく、傾いている
・柵の外側に立てるスペースがある
特に、人が集まる撮影スポットは柵の切れ目ができやすいので要注意です。
■④ 階段・石段の危険は「下り」で起きる
転倒は上りより下りで増えます。
・目線が前に向き、足元を見ない
・人に押されて歩幅が乱れる
・段差が均一でない
対策は、
・手すり側を選ぶ
・スマホをしまう
・一段ずつ確実に
が基本です。混雑時は特に、急がないことが最大の安全策です。
■⑤ 安全歩行法は「止まる場所」を決めておく
高所では、歩きながら撮るのが一番危険です。
・写真は“止まってから”撮る
・撮影は壁側・内側で
・通路の外側(崖側)に寄らない
歩く・止まる・撮るを分けるだけで、事故は減ります。
■⑥ 防災士として見た“多い失敗”
多い失敗は、「自分は大丈夫」という過信です。
・慣れた場所だから大丈夫
・少しだけ柵の外に出る
・人が多いのに撮影に夢中
転落は一回で終わります。高所では、危険行動の“少しだけ”が一番危ないです。
■⑦ 被災地経験からの実感「暗くなると事故が増える」
被災地でも、停電や夕暮れで暗くなると転倒・けがが増えました。花見も同じで、夕方以降は足元が見えにくく、混雑で照明も届きにくいことがあります。高所の花見は、暗くなる前に帰る判断が、最も確実な転落対策です。
■⑧ 高所花見の安全チェックリスト(最小でOK)
・崖側に寄らない(縁から2〜3歩内側)
・柵の切れ目・ぐらつきを確認
・階段は手すり側、スマホはしまう
・写真は止まって内側で撮る
・暗くなる前に撤収
この5つを家族で共有すれば、転落リスクは大きく下がります。
■まとめ|転落は「近づかない」「下りを丁寧に」「暗くなる前に帰る」で防げる
高所花見の転落事故は、崖の縁だけでなく、崖の手前のつまずきや、階段の下り、暗がりで増えます。柵の切れ目やぐらつきを確認し、撮影は止まって内側で行い、暗くなる前に撤収する。これが安全の基本です。
結論:
高所花見は「崖から距離を取る」「下りは手すり」「暗くなる前に撤収」で転落を防げます。
防災士として、転落は“最後の一歩”ではなく“その前の油断”から起きると感じてきました。安全に終える準備ができれば、花見は最後まで気持ちよく楽しめます。
出典:https://www.fdma.go.jp/

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