鳥取県の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザにより、約7万5千羽が殺処分されました。
これに加え、世界的な飼料高騰、円安、ブラジル・ヨーロッパでの感染拡大などが重なり、
鶏肉価格が20年で最大の上昇幅 を記録しています。
特に「安い・高タンパク・低脂肪」で人気の“むね肉”は、もも肉並みに迫る勢いで高騰。
年末年始の需要期と重なり、さらに価格が上がる可能性も指摘されています。
この問題は「家計」に直撃するだけでなく、
災害時の備蓄食材の確保にも影響する重大な防災リスク です。
この記事では、背景と今後の展望、そして防災士としての対策を解説します。
■① 鶏肉の価格が異常に高騰している理由
2025年10月時点での価格は以下のとおり。
- むね肉:574円/kg
- もも肉:741円/kg
これまでむね肉は“安くて万能”の代表格でしたが、
価格が急激に上昇し、もも肉と差が縮まっています。
背景は複合的です。
- 鳥取県・ブラジルなどで鳥インフルエンザが拡大
- 円安による飼料価格の高騰
- 労働力不足によるコスト増
- 年末需要期と重なる供給不足
特に“世界最大の鶏肉輸出国ブラジル”の感染拡大は、世界中に影響します。
■② 鶏肉の高騰が私たちの生活に与える影響
鶏肉は家庭でも外食でも使用頻度が高い食材。
そのため影響は広範囲に及びます。
- 唐揚げ専門店・焼き鳥店の値上げ
- スーパーの加工品(チキンカツ・冷凍食品)の価格上昇
- 給食や弁当のコスト増
- 鶏卵の高騰によるダブルショック
- 外食チェーンのメニュー改定
鶏肉は“安いタンパク源”としての地位が揺らぎつつあります。
■③ 鳥インフルエンザの“感染リスク”が供給を不安定にする
鳥インフルが一度発生すると…
- 大量殺処分(数万〜数十万羽規模)
- 施設消毒のため供給停止
- 周辺地域の出荷制限
この“突然の供給ゼロ”が、価格高騰の最大要因です。
2025年は世界的に感染件数が増え、
特にブラジルと日本での発生は市場に大きな影響を与えています。
■④ 年末年始はさらに値上がりの可能性大
専門家が警告するポイントは次の通り。
- クリスマス需要(フライドチキンなど)
- 正月料理の調達ピーク
- 飲食店の仕入れ増加
この時期はもともと価格が上がりやすく、
そこに供給不足が重なることで 過去にない高値 になる恐れがあります。
■⑤ 鶏肉高騰は“防災備蓄”にも影響する
鶏肉を使った備蓄食品も値上がりしています。
- サラダチキン
- チキン缶(ささみ・むね肉)
- チキンカレーや親子丼系レトルト
- 冷凍チキン食品
- パウチ食品
特にサラダチキンや鶏そぼろ、チキン缶は
「タンパク源としての災害備蓄」に優秀ですが、価格上昇が始まっています。
今後さらに値上がりする前に、
長期保存できる“肉系備蓄”の強化 が必要です。
■⑥ 鶏肉価格の今後の見通し
専門家の見解では…
- 感染拡大が収まるまでは高値が続く
- 2026年以降も“下がらない可能性”が高い
- むね肉はもも肉と同程度になるかもしれない
- 鶏卵も同時に高騰するリスクが高い
値段が数年単位で安定しない可能性が指摘されています。
■⑦ 家庭でできる“防災×家計の対策”
次の3つを重点的に強化してください。
◎① 鶏肉系レトルト・缶詰のローリングストック
- チキンカレー
- ささみ缶 / ツナ缶(代替として優秀)
- サラダチキン(保存型)
- コンビーフ・大豆ミート(代替タンパク)
肉の値上がりは災害時のタンパク源不足につながるため要注意。
◎② 大豆ミートや魚系を“代替タンパク源”として確保
値上がりの影響を受けにくい。
◎③ 冷凍食品の活用
鶏肉が高騰している時こそ、冷凍でのストックが重要。
■⑧ 防災士としての視点|“食料不安は災害時に直結する”
被災地支援の現場では、
タンパク源の不足が被災者の体調不良につながるケースを何度も見てきました。
鶏肉が高騰し続ける今、家庭備蓄でのタンパク源確保は
防災上の大きな課題 です。
鶏肉に依存しすぎず、
魚・大豆・缶詰・レトルトをバランスよくストックしておくことが
災害時の“食の安定”を守るカギになります。
■まとめ|鶏肉高騰は家計だけの問題ではなく“防災問題”
鶏肉価格の高騰は、食卓だけの問題ではありません。
- 鳥インフルエンザで供給が不安定
- 年末需要でさらに高騰の可能性
- 鶏肉加工食品の備蓄にも影響
- タンパク源確保は災害時の重要課題
結論:
鶏肉高騰は“食のリスク”であり、災害備蓄の見直しを今すぐ始めるべき。
防災士として、タンパク源を多様化し、レトルト・缶詰を活用する備蓄を強く推奨します。

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