大規模災害では、救助・医療・避難所運営・物資の配布など、必要な支援が同時多発で発生します。
しかし被災地では、道路・通信・人手・医療資源が足りず、「支援したいのに届かない」「必要な人に必要な支援が届かない」というズレが起きやすいです。
そのギャップを埋める存在のひとつが、国際医療NGOのAMDAです。
■① AMDAとは?
AMDAは、災害や紛争などの緊急時に、医療を中心とした人道支援を行う国際医療NGOです。
国内外の被災地で、現地の状況に合わせた医療支援や公衆衛生支援を展開し、命を守る活動を継続的に行っています。
■② なぜAMDAのような団体が必要?|公助だけでは埋めきれない“穴”が出る
災害時の支援は行政が中心になりますが、現場ではどうしても不足が出ます。
- 受診ニーズが急増し、医療機関の負荷が跳ね上がる
- 交通・通信の乱れで支援調整が難しくなる
- 避難所や在宅避難者に医療が届きにくい
- 感染症や衛生問題が遅れて表面化する
- 支援の偏り(届く所と届かない所)が生まれる
AMDAのような民間の機動力は、この“穴”を埋める力になります。
■③ どんな支援をする?|医療+公衆衛生で「崩れ」を止める
AMDAの支援は、単発の診療だけではなく、被災地の状況に合わせて組み立てられます。
- 被災地での医療支援(診療・健康相談)
- 避難所・在宅避難者への巡回支援
- 感染症リスクへの対応(衛生・予防)
- 必要物資の調達・配布支援(状況に応じて)
- 現地の医療体制の補完(不足部分のカバー)
- 要配慮者への支援(高齢者、慢性疾患など)
- 多機関連携(行政・医療・福祉・他団体)
- 復旧期への引き継ぎ(継続支援の設計)
「治療」だけでなく、「悪化させない」「孤立させない」を狙います。
■④ 支援の難しさ|現場は“情報不足”と“優先順位”の戦い
災害現場で難しいのは、資源が限られている中での判断です。
- どこが最も困っているのかが見えにくい
- 声が大きい所に支援が偏りやすい
- 人が少ない所ほど情報が出てこない
- 交通事情で「行ける所」が限られる
だからこそ、現場で情報を拾い、優先順位を調整する力が支援の質を左右します。
■⑤(一次情報)被災地で感じるのは「小さな不調」が命取りになる現実
被災地派遣(LO)で避難所や被災地域の状況を見ていると、命を脅かすのは大けがだけではありません。
寝不足、冷え、栄養不足、薬切れ、感染症、そして「相談できない孤立」。こうした小さな不調が積み重なり、急に悪化する場面があります。
防災士として強く感じたのは、医療支援は“病気を治す”だけでなく、“悪化の芽を早く拾う”ことが同じくらい大事だということです。
AMDAのように機動力のある支援は、この「芽」を拾う力になります。
■⑥ 誤解されがちポイント|支援は「物資」だけで評価できない
災害支援というと物資が注目されますが、現場では次の価値が大きいです。
- 相談できる安心(医療・健康)
- 体調悪化を早期に止める介入
- 生活環境の衛生改善
- 孤立しやすい人を拾い上げる巡回
目に見える量より、命に効くポイントに入れるかが重要です。
■⑦ 私たちができる支援|「募金」よりも“継続”が効く
個人ができる支援は、派手さより継続性が強いです。
- 信頼できる団体への継続寄付
- 公式情報の共有(デマ拡散を防ぐ)
- 平時からの備えで“支援を受ける側の負担”を減らす
- 災害ボランティアの参加は安全確保の上で検討
被災地は長期戦になりやすく、継続が支援の質を上げます。
■⑧ 今日できる最小行動|自分の「医療の備え」を整える
今日できる最小行動は、医療の備えを一つだけ整えることです。
- お薬手帳(写真でも可)
- 常用薬の確保(可能な範囲で)
- 持病・アレルギーのメモ
- かかりつけ医の連絡先
災害時に「支援を必要としない強さ」は、支援を本当に必要な人へ回す力になります。
■まとめ|AMDAは医療と公衆衛生で被災地の命を支える
AMDAは、災害時に医療を中心とした人道支援を行い、被災地で不足しやすい医療・公衆衛生の“穴”を埋める国際医療NGOです。
急性期だけでなく、避難生活の中で起きる体調悪化や衛生課題にも目を向け、命を守る支援を積み重ねます。
結論:
災害時の医療支援は「重症対応」だけでなく、「悪化を止める巡回と公衆衛生」が命を左右します。
防災士として被災地を見てきた実感でも、相談できる医療支援がある場所ほど、避難所の不安が減り、二次被害が抑えられます。
出典:AMDA(特定非営利活動法人アムダ)公式サイト https://amda.or.jp/

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