【防災士が解説】使用済み消火器の正しい処分方法|絶対にやってはいけない捨て方と安全な手順

家庭や職場で使い終わった 使用済み消火器──

そのままゴミに出せる?

自治体が回収する?

穴を開けて捨てる?

結論から言うと、

消火器を家庭のゴミとして捨てることは絶対にできません。

誤った処分は爆発事故・ケガ・法律違反につながります。

この記事では、防災士の視点で

使用済み消火器の安全な処分方法と、絶対にやってはいけない行動 をまとめます。

■ ① 使用済み消火器は“家庭ゴミ”には出せない

● ゴミに出せない理由

・圧力容器(破裂リスク)

・金属製で重量がある

・中身の薬剤が残っている可能性

・法律で不燃ゴミとして扱えない

そのため、専門業者でのリサイクル が必須になります。

■ ② 絶対にやってはいけない処分方法

● ① 自分で穴を開ける

→ 爆発事故の危険/死亡例あり

● ② そのまま屋外に放置

→ サビによる破裂リスク。

● ③ 不法投棄

→ 罰金・法的処罰の対象。

● ④ 中身を地面や排水口に出す

→ 環境汚染・法令違反。

■ ③ 正しい消火器の処分方法(3つの安全ルート)

■ 方法①:消火器リサイクル窓口に持ち込む(最も確実)

日本では、

「消火器リサイクルシステム」 という全国共通の仕組みがあります。

● 手順

  1. 近くの「特定窓口(取扱店)」を検索
     → “消火器リサイクルセンター”で調べられる
  2. 使用済み消火器を持参
  3. 処理料を支払って引き取り

● 処理費目安

・1本 500〜1,500円程度

(メーカー・種類で異なる)

■ 方法②:ホームセンターで引き取ってもらう

● 対応店舗の例

・コメリ

・ナフコ

・カインズ

・DCM

・コーナン

など多くの店が“消火器引き取りサービス”を実施。

● メリット

・近場に多い

・買い替えと同時に引き取ってもらえる

・料金が明確でわかりやすい

■ 方法③:地域の防災業者・消防設備点検会社に依頼

● メリット

・業務用サイズでも対応

・大量処分も可能

・回収に来てくれることもある

● 注意

個人より費用は高め。

ただし確実で安全。

■ ④ 処分前に“確認しておくべきポイント”

● ① 使用済みか?

ピンを抜いただけで未放射の場合、

「残圧あり」なので処理費が異なることがある。

● ② 製造年

古い消火器(10年前後)は、

サビや腐食で破裂の危険があるため、速やかに処分。

● ③ 車内保管は絶対NG

熱でガス膨張 → 破裂リスク。

■ ⑤ 消火器の買い替えは“10年が目安”

使用済みでなくても、

消火器は 10年経過したら交換が基本。

● 理由

・サビ

・腐食

・内部圧力の低下

・破裂事故のリスク増大

家庭用なら

粉末消火器/強化液消火器 どちらも10年サイクル

が安全。

■ ⑥ まとめ|消火器の処分は必ず“専門ルート”へ

覚えておくべき3つ:

・消火器は家庭ゴミで捨てられない

・穴あけ・薬剤放出・放置は危険&違法

・処分は「リサイクル窓口」「ホームセンター」「防災業者」が確実

消火器は命を守る大切な防災ツール。

だからこそ、正しい方法で処分することが安全の第一歩です。

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