【防災士が解説】冬の胃腸炎|突然の嘔吐・下痢に備える“家庭の防災術”

冬はノロウイルスやロタウイルスが流行し、家庭内で急速に広がる「冬の胃腸炎」。
ただの体調不良と思いがちですが、災害時には脱水や集団感染につながり命に関わるケースもあります。
防災の視点で、冬の胃腸炎対策を徹底解説します。


■① 冬に胃腸炎が流行する理由

低温・乾燥はウイルスに最適な環境。
ノロウイルスは“数個”でも感染するほど強力で、一度付着するとアルコールではほぼ死滅しません。
そのため冬は爆発的に広がります。


■② 胃腸炎は災害時に最も危険な感染症のひとつ

避難所では
・トイレ混雑
・水不足
・換気不足
・嘔吐物処理が遅れる
などが重なり、一気に集団感染が発生する危険が高まります。
体力が落ちた状態での嘔吐・下痢は脱水リスクが非常に高く、特に子どもと高齢者が危険です。


■③ 家庭で絶対に揃えておく“胃腸炎セット”

・使い捨て手袋
・マスク
・ペーパータオル
・漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)
・ポリ袋
・嘔吐物処理キット
・経口補水液(OS-1など)
・トイレ凝固剤

「嘔吐物処理キット」は、防災バッグにも常備推奨です。


■④ 胃腸炎が疑われるときの正しい初期対応

・無理に食べさせない
・常温の水や経口補水液を少量ずつ
・嘔吐が落ち着くまでは絶食もOK
・体を冷やさない(特に腹部)

脱水症状(口が乾く・尿が少ない・ぐったりする)が出たら要受診です。


■⑤ 嘔吐物・下痢の正しい処理方法

① 必ず手袋・マスクを装着
② 嘔吐物をペーパータオルで覆う
③ 0.1〜0.02%の次亜塩素酸ナトリウムをかける
④ 外側から内側へ向けて拭き取る
⑤ 使用した物は二重袋にして密閉

アルコール消毒はノロウイルスに無効です。


■⑥ 家族内感染を止める動線づくり

・タオルの共用禁止
・トイレは毎回消毒
・ドアノブ・電気スイッチを重点的に
・可能なら部屋を分ける
・寝具は嘔吐時にすぐ交換できるよう準備

家庭内感染を抑えられるかが“拡大防止のカギ”です。


■⑦ 胃腸炎のときに避けるべきNG行動

・いきなり大量に水を飲ませる
・乳製品や脂っこい食事
・お風呂に長時間入る
・自己判断で薬を乱用

特に脱水時に大量の水を飲むと嘔吐が悪化します。


■⑧ 胃腸炎の回復期に必要なこと

・おかゆ・うどん・リンゴなど消化の良いものから
・常温の水をこまめに
・無理に動かない
・トイレや洗面所の消毒を継続

回復期の油断が再発につながります。


■まとめ|冬の胃腸炎は“家庭内防災”で守れる

冬の胃腸炎は突然の嘔吐・下痢で家庭が大混乱します。
しかし正しい知識と準備があれば、感染拡大も重症化も大幅に防げます。

結論:
冬の胃腸炎対策は「感染を広げない動線作り」と「脱水を防ぐ準備」がすべて。
防災士として避難所の集団感染の現場を見てきましたが、事前の備えがあるかどうかで被害は大きく変わります。家庭でできる対策こそ最強の防災です。

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