地震・豪雨・停電が起きると、必ず混乱するのが 「ガソリン給油」。
被災地では、ガソリンスタンドが長蛇の列になり、数時間待っても給油できないケースが多発します。
ここでは、被災地で給油が困難になる理由と、家庭でできる“満タン備蓄”の最適解を、防災士として解説します。
■① 被災地ではなぜ給油できなくなるのか
給油ができない主な理由は次のとおりです。
- 停電でガソリンスタンドのポンプが動かない
- 地下タンクの残量不足
- 配送トラックが道路損壊で到着できない
- 需要急増で燃料が枯渇する
- 従業員が出勤できず営業できない
特に停電は致命的で、スタンドは電気が復旧しない限り営業不可能です。
■② 行列ができても「給油できるとは限らない」
被災地では、次の状況が頻発します。
- 長蛇の列の途中で在庫切れ
- 10Lだけなど制限給油
- 現金のみ対応
- 1台あたり時間がかかる
行列に並んでも、給油できずに帰る車が多いのが現実です。
■③ 車は“避難所”にもなるライフライン
給油が重要なのは、車が災害時の命綱になるため。
- 暖を取る
- 充電ができる
- 移動避難
- 情報収集
- 荷物の保管
- 休息スペース
ガソリン不足=これらが使えないということです。
■④ 優先給油所が設置されることがある
被災地では行政が次のような対応を取ります。
- 緊急車両優先スタンドの指定
- 一般車両に給油制限(10L・20L)
- スタンドの営業時間短縮
一般車両は後回しになるため、早期に満タン準備をしている家庭ほど安全です。
■⑤ 家庭でできる「満タン備蓄」の鉄則
防災士として強く推奨するのは次の5つ。
- ガソリンは“常に半分以下にしない”
- 台風前・地震後は必ず満タン
- 冬は暖房のため満タン維持(特に重要)
- 車載充電器を常備する
- 非常用ガソリン携行缶は“素人は扱わない”
満タンにしておくだけで、災害初動の移動・暖房・充電が確保できます。
■⑥ 災害直後は「スタンドの場所選び」が重要
次のスタンドが比較的早く復旧します。
- 大手チェーン(ENEOS・出光など)
- 幹線道路沿いの大型スタンド
- 自家発電機を持つスタンド
- 24時間営業店舗(復旧が早い)
逆に小規模店・住宅街の中の店舗は復旧が遅れがちです。
■⑦ 給油難民にならないための“平時ルール”
日常から以下を習慣にするだけで災害対策は大きく進みます。
- 燃料計が半分になったら給油
- 大雨・強風の前日は満タン
- 大地震直後はすぐ給油
- 長距離移動の帰りも満タン
- 車検・点検後は満タン
「満タンは無駄」ではなく、命を守る防災投資です。
■⑧ 車以外の“燃料の備え”も重要
家庭で備えたい燃料は以下の通り。
- カセットガス(3〜6本)
- 灯油(ストーブ使用家庭)
- モバイルバッテリー(2万〜3万mAh)
- ポータブル電源(100Wh〜)
車と組み合わせることで“電気の完全自給”が可能になります。
■まとめ|被災地でガソリンは“命のインフラ”
被災地の給油は、想像以上に混乱します。
- 停電でスタンドが動かない
- 燃料がすぐ枯渇する
- 行列に並んでも給油できない
- 車が使えない=生活が崩壊する
だからこそ家庭での 「常に半分以上」 が最強の備え。
結論:
満タンは“安心を買う防災”。車はあなたと家族を守る避難装置になる。
被災地派遣で何度も給油難民を見てきた防災士として、最も伝えたいのはこの一点です。
“満タンにしておく習慣”が、災害での生存率を確実に上げます。

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