【防災士が解説】地震後に起きる“火災”の本当の危険性|初期行動で生死が分かれる理由

地震そのものより怖いのが “地震火災”
揺れが収まってから数分以内に出火し、短時間で延焼が広がるため、
防災士として現場で最も危険だと感じてきた災害の1つです。

火災は揺れが止まった後に突然始まるため、
「揺れた=火災が起きる前のカウントダウン」 と考える必要があります。


■① 地震火災が起きる原因は“家の中にある”

地震後に発生する火災は、外部要因よりも家庭内の要因がほとんどです。

● 転倒したストーブ
● 倒れた家具でコードが断線
● コンロの火が揺れで燃え移る
● 仏壇のろうそく
● 電源のショート

特に冬は暖房器具が多く、火災発生率が急増します。


■② 最も危険なのは“通電火災”

停電が起きた後、復旧した瞬間に発火する現象です。

● 傷ついたコードがショート
● 倒れた家電が作動して火花
● 漏水している場所でショート
● 家具の下敷きになったコードが発熱

避難する前に ブレーカーを落とす ことが命を守る鉄則です。


■③ 初期消火は10秒以内で判断する

「火を見つけたらすぐに消し止めるべき」と思われがちですが、
地震火災は状況が通常とは異なります。

● 揺れの後で消火器の場所に行けない
● 破損物で道がふさがる
● 家が傾き避難経路が変わる

“消せない”と感じたら、
10秒以内に避難を判断する のが最も安全です。


■④ 揺れた後は必ず火の元を確認

地震直後は火災の原因が家のどこに潜んでいるかわかりません。

● ガスコンロ
● 石油ストーブ
● ファンヒーター
● 電気ヒーター
● アイロン・こたつ
● キャンドル類

揺れが大きかった場合、
すべての火気・熱源を停止することが最優先です。


■⑤ ガス漏れ時は絶対に電気をつけない

ガス臭がするときのNG行動は次の通りです。

❌ 電気をつける
❌ 換気扇を回す
❌ スイッチ類を触る
❌ 火を使う

火花が起きるだけで爆発の危険があります。
ガスを感じたら 窓を開けて屋外へ避難→通報 が正解です。


■⑥ 逃げ遅れの原因は“様子見”

火災で亡くなる人の多くは、次の行動が共通しています。

● 「少し様子を見る」
● 「まだ大丈夫」
● 「荷物だけ取りに戻る」
● 「煙が薄いから逃げられる」

地震火災は通常の火事と違い、
家が破損している状態で燃えるため延焼が異常に速い のが特徴です。

判断を5分遅らせるだけで生存率が激減します。


■⑦ 風向きで延焼速度は“数倍”変わる

地震後は風が強くなることが多く、延焼が一気に広がります。

● 隣家への延焼
● 火の粉が数十メートル飛ぶ
● 木造住宅は短時間で全焼

避難の判断は 風向きと火の勢い を見るのが基本です。


■⑧ 避難するときは“火災と地震の両方”に備える

火事場の避難は次のリスクがあります。

● 落下物
● 余震
● ガラス片
● 倒壊の危険
● 道路閉塞

避難経路が通常と違う場合が多いため、
普段から“複数ルート”を家族で共有することが重要です。


■まとめ|地震後の火災は「揺れより速い」

火災は地震とセットで発生し、
地震の揺れが収まった直後が最も危険です。

✔ 火の元確認が最優先
✔ 通電火災を防ぐためブレーカーOFF
✔ ガス臭がしたらスイッチ禁止
✔ 初期消火は10秒以内で判断
✔ 無理ならすぐ避難
✔ 風向きで延焼速度が変わる

結論:
地震後の火災は“待つほど危険”。早い判断と行動が命を守ります。防災士として現場で痛感してきた最重要ポイントです。

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