飲酒運転の多くは「突然の悲劇」ではありません。
元消防職員として現場を経験した私から言わせると、
“ほとんどの事故は、事前に防げた人災”です。
今回は、飲酒運転を“災害リスク”として捉える視点から解説します。
■① 飲酒運転は“予測可能な災害”
地震や台風と違い、飲酒運転は
✔ 発生条件が明確
✔ 予兆がはっきりしている
✔ 事前対策が100%可能
という、珍しいタイプの“防げる災害”。
つまり、原因も対策も完全にわかっている事故です。
■② 飲酒後の「自信」が最も危険
現場経験で感じた最大の特徴は、
“飲んだ本人が酔っている自覚が薄い”こと。
アルコールは
✔ 自信過剰
✔ リスク軽視
✔ 判断力低下
を同時に引き起こし、
「自分は大丈夫」 は、飲酒運転者が必ず口にする言葉。
■③ 同乗者も“加害者”になり得る
飲酒運転は運転手だけの問題ではありません。
✔ 止めなかった同僚
✔ 乗ってしまった友人
✔ 認めた家族
も、道義的責任を問われるケースが増えています。
安全の合言葉: 「飲んでいたら運転席に近づけない」
■④ 冬は“代行・タクシー不足”が事故を増やす
忘年会シーズンはタクシーや代行がつかまらず、
「家が近いから…」
「少しだけ運転するだけ…」
という油断が事故を誘発します。
しかし冬は
✔ 路面凍結
✔ 降雪
✔ 夜間の視界不良
が重なるため、最悪のタイミング。
■⑤ 歩行者事故が増える理由
飲酒運転の悲劇で多いのが、
“歩いている側の死亡事故”。
冬は
✔ 暗い服装
✔ 夕方が早い
✔ 横断歩道での見落とし
が増えるため、
歩行者のリスクが年間でも突出して高い季節です。
■⑥ 少量飲酒でも事故率は数倍に跳ね上がる
「缶ビール半分だから大丈夫」
これは完全に誤り。
アルコールは
✔ 反応速度を遅くする
✔ 視野を狭める
✔ 判断を誤らせる
ため、どんな少量でもリスクが激増します。
■⑦ 近距離運転ほど飲酒事故は多い
実は飲酒事故が多いのは
「家まで2km以内」の帰宅時ルート。
本人は油断し、周囲は最も被害を受けやすい。
“近いから大丈夫”は最悪の判断です。
■⑧ 飲酒運転を止められるのは“その場にいる人”
事故現場を見てきて痛感するのは、
“事故直前に止めていれば救えた命が多すぎる”という事実。
✔ 鍵を渡さない
✔ 車に近づけない
✔ タクシーを強制的に手配
この3つの行動が、命を救う確率を劇的に上げます。
■まとめ|飲酒運転は「その日の判断」ではなく“人生の判断”
飲酒運転防止は、
飲む前の準備と、周りの一言でほぼ100%防げる災害。
結論:
元消防職員として、飲酒運転は「もっとも救える命が多い災害対策」だと断言します。 止める勇気・乗らない判断が、誰かの未来を守ります。

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