【防災士が解説】防災×山火事|神奈川・日向山の火災と“空からの支援”が必要になる理由

2025年12月、神奈川県伊勢原市・日向山で発生した山火事。
24時間以上経っても鎮火せず、県は自衛隊に災害派遣要請を行いました。
山火事は“近づけない・消せない・広がる”という三重の困難があり、平地の火災とは全く別物です。


■① 山火事はなぜ消えにくいのか

私も消防職員として山林火災の支援を経験しましたが、
山火事は想像以上に過酷です。

今回の火災が難航している理由も同じです。

  • 崖・尾根で足場が悪い
  • 消防車が近づけない(山道が未整備)
  • 風で火の粉が飛びやすい
  • 燃えるもの(落ち葉・枯れ草)が広範囲にある
  • 夜間は活動が危険で制限される

いずれも、地上からの消火を極めて困難にします。


■② 自衛隊への災害派遣要請の理由

今回は県が空中消火の支援を自衛隊に要請しました。
山火事では、ヘリコプターの水槽(バンビバケット)が非常に効果的です。

  • 地上から近づけない場所でも消火できる
  • 火勢を一時的に弱め、延焼を防ぐ
  • 消火隊が安全に活動できる状態をつくる

消防と自衛隊の連携は、山火事では“命綱”となります。


■③ 山火事が住宅地から離れていても油断できない理由

今回の火事は住宅被害がないとされていますが、
山火事は距離があっても危険です。

  • 風で火の粉が数百メートル飛ぶ
  • 大量の煙が生活圏に流れ込む
  • 避難道路に影響が出る場合もある
  • 消火が長引き、周辺地域の警戒が続く

住民が被害を受けないよう、早期の鎮圧が重要になります。


■④ 山火事から命を守るためにできること

日頃の備えが非常に重要です。

  • 乾燥する冬は枯れ草や落ち葉の処理を
  • 山道での焚き火・たばこは絶対に注意
  • 山火事発生時は近づかず、風下には行かない
  • 煙を吸い込まないようマスクを常備
  • 登山者は携帯トイレ・ライト・防寒具を必ず携行

山火事は「小さな火」でも大災害になり得ます。


■⑤ 消防・自衛隊の活動を理解し、正しく情報を得る

山火事は一気に消えるものではありません。
地形・風・天候に左右され、長期戦になることが多いです。

  • 行政発表
  • 消防・警察の情報
  • 立入規制区域の案内

正しい情報を確認し、無用な接近を避けることも大切です。


■まとめ|山火事は“見えない危険”が多い災害

今回の神奈川・日向山の山火事で改めて感じるのは、

  • 近づけなくても危険は身近に迫ること
  • 空中消火の重要性
  • 冬の乾燥が火災を助長すること
  • 長期化するほど地域への影響が大きいこと

山火事は自然相手の戦いで、簡単に鎮まるものではありません。

私たちができる最も大切な行動は、
「火を出さない環境をつくり、正しい情報に基づいて行動すること」です。

冬こそ山火事に最大限の注意を払いましょう。

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