【防災士が解説】防災×冬×停電③|“停電2日目”が最も危険になる理由と、家庭でできる生存戦略

冬の停電は 初日よりも“2日目”が危険 になります。

室温は下がり続け、食料・水・暖の手段が尽きはじめる。
被災地では「2日目から体調不良者が急増する」というデータもあります。

ここでは、防災士として現場で痛感した
“停電2日目を生き抜くための具体策”
をまとめます。


■① 室温低下のピークは2日目に来る

暖房がない家は、外気温と同じ方向へすぐに冷えていきます。

2日目に起きがちなこと:

  • 室温が10℃以下に落ちる
  • 壁・床が冷えきる
  • 湿度低下で喉・鼻の粘膜が弱くなる
  • 体力を奪われる

家の構造上、冷え切った家は温まりにくいため、
2日目の朝がもっとも危険になります。


■② 食料確保の判断が遅れると危険

停電2日目は、次のような心理が働きます:

  • 「明日には復旧するだろう」
  • 「今日はまだ大丈夫」

この楽観が深刻な栄養不足につながります。

2日目に必要な判断:

  • 温かいものを必ず1回は食べる
  • 水分は1~1.5ℓを必ず確保
  • 冷蔵庫の食材は“使う順番”を決める

冷蔵庫は4〜8時間で室温と同じ温度になり、
腐敗が進みます。
停電時は冷蔵庫の開閉を最小限にすることが鉄則。


■③ 体温を守る|最低でも「3層構造」を作る

体温維持は命に直結します。

服装は次の“三重構造”が有効:

  • ベース:ヒートテックなど吸湿発熱
  • ミドル:フリースなど保温
  • アウター:ダウン・ウインドブレーカー

そして何より重要なのは足元。

足先が冷えると体全体が冷えます。
靴下二重、レッグウォーマー、スリッパを必ず用意。


■④ 暗さが続くと“メンタル不調”が始まる

暗い部屋で長時間過ごすと、

  • 不安が増す
  • 判断力が鈍る
  • イライラが増える
  • 子どもが泣きやすくなる

など心理的ストレスが蓄積します。

停電2日目に必要な灯り:

  • LEDランタン(置き型)
  • ヘッドライト
  • 電池式ランタン

明るさは心を落ち着かせる“薬”になります。


■⑤ 体力消耗を防ぐため、“生活動線”を最適化

停電が続くと、家庭内での移動だけでも体力を使います。

  • 一部屋に集まる
  • 寝る場所・食べる場所を固定
  • よく使う物を“手の届く範囲”に置く
  • ランタンは複数設置し、影を減らす

この“動かない工夫”が体力温存につながります。


■⑥ 子どもと高齢者は2日目からリスク急増

現場でもっとも心配されるのがこの2層。

  • 子ども:体温が奪われやすい
  • 高齢者:低体温症になりやすい

2日目は必ず、

  • カイロを貼る位置を見直す
  • 温かい飲み物を1回は作る
  • 足元の冷えを重点的に対策する

「寒くない?」と必ず声かけすること。


■⑦ 停電の“長期化サイン”を知っておく

次のような情報が出たら、復旧は長期化します:

  • 電力会社が「復旧見込み未定」と発表
  • 地域一帯が倒木・積雪で孤立
  • 変電所や送電線に大規模被害
  • 暴風雪で作業が中断

この場合、3日分以上の食料・水・ガス を想定した行動が必要。


■⑧ 停電2日目に必ず確認すべき“家の安全”

冷えきった家は、意外な事故を招きます。

  • 結露による滑倒
  • 暗闇での家具転倒
  • バッテリー切れで連絡不能
  • ロウソク火災

2日目は疲れが出始めるため、事故率が一気に上昇。

安全確認のチェックポイント:

  • 通路に物を置かない
  • 火気は絶対にそばを離れない
  • ランタンを複数配置
  • 玄関に靴を置いておく

■まとめ|停電2日目は“寒さ・食事・心”が限界を迎える

冬の停電は、1日目より2日目のほうが危険。

結論:
停電2日目は「温かい食事・体温管理・明かり」の3つを必ず確保すること。

防災士として現場で感じたのは、
“停電2日目の過ごし方が、生存環境を決定する”という事実です。

命を守るのは、特別な装備ではなく、
初動と2日目の行動の差 です。

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