停電・断水・悪天候が続くと、洗濯ができない日が増えます。避難所でも洗濯は基本できず、衣類トラブルは衛生・健康・ストレスに直結します。ここでは“洗濯できない状況でも清潔を保つ方法”を、防災士の視点でまとめます。
■災害時になぜ洗濯が困難になるのか
・断水で水が使えない
・停電で洗濯機が動かない
・避難所に洗濯設備がない
・雨と湿気で乾かない
・衣類が泥や汚水で汚れやすい
“洗う・乾かす”の両方が難しくなるのが災害時です。
■最初にやるべきこと
・家族の衣類枚数を確認
・汚れが少ない服を優先的に着る
・乾きやすい素材を選ぶ
・下着・靴下は多めに確保
・不要な洗濯物を増やさない
衣類管理ができるほど避難生活が安定します。
■手洗いする場合のテクニック
・バケツや袋で“つけ置き洗い”
・水は最小限でOK
・洗剤は少量で十分（泡切れ重視）
・足で踏み洗いする方法も有効
・すすぎは2回ではなく1回で済ませる
完璧に洗うより“においと汚れを減らす”意識が重要です。
■水が極端に少ない時の方法
・ウェットティッシュで汚れを拭き取る
・重曹水スプレーで消臭
・消臭スプレー（避難所必須）
・下着は新品を優先して使用
・汚れが少ない衣類をローテーション
“洗わない選択”をうまく使うことも大切です。
■乾かない問題を解決する方法
・タオルで衣類の水分を吸い取る
・新聞紙に包んで吸湿させる
・車内に干す（密閉空間で乾きやすい）
・避難所の暖房付近に置く（距離は取る）
・風がある場所を活用
・昼間の短い晴れ間を見逃さない
湿気が多いと乾くまで“丸一日以上”かかることも。
■避難所での衣類管理
・個人スペースに干す場所がない
・洗濯物が見られるストレス
・乾いたそばから着替える
・消臭スプレーは全員が使う
・衣類を増やしすぎない
避難所は“乾かない・洗えない・見られる”がセットです。
■泥・雨水で汚れた服の応急処置
・まず固形の泥を落とす
・汚水は肌に触れないよう注意
・すぐにビニール袋へ隔離
・消毒できる時に洗う
・乾かない服は無理に置かず処分も検討
“浸水時の汚れ”は雑菌が多く危険です。
■靴下と下着は最優先で管理
・1日に1回は交換したい
・トラブルが多いのは足とデリケート部分
・蒸れは菌の繁殖リスク大
・新品のストックが役立つ
衛生管理のカギは“下着と靴下”です。
■災害前に備えておくべきもの
・速乾性の衣類
・消臭スプレー
・タオル
・ビニール袋
・洗濯ロープ
・洗濯バサミ
・バケツ
・下着と靴下の予備
・折りたたみ洗濯板（意外と便利）
家族ごとに小分けしておくと避難所でスムーズ。
■まとめ
災害時の洗濯問題は、衛生・健康・生活の質に直結します。
“洗わずに管理する工夫”と“最小限の手洗いテクニック”を知っておくことで、長期の避難生活でも清潔と安心を保つことができます。衣類は備蓄品の中でも重要度が高く、事前準備で避難生活のストレスを大幅に減らせます。
コメント