災害で布団が干せない、掃除機が使えない、湿気がこもる──
そんな環境では「ダニ」「ホコリ」「アレルギー症状」が一気に悪化します。避難所や自宅避難では布団を十分に管理できず、特に子ども・高齢者・アレルギー体質の人には深刻な問題になります。ここでは、災害時に実効性のある“ダニ・アレルギー対策”をまとめます。
■災害時にダニが増えやすい理由
・湿気がこもる(停電・密集空間)
・布団が干せない
・掃除機が使えない
・汗・皮脂・ホコリが増える
・避難所のマットが共有
・密閉空間で湿度が上昇
ダニは“高温多湿”に弱く、災害時の環境は最悪の条件です。
■まずやるべきこと
・布団を広げすぎず最小限に使用
・使用後は必ず折りたたむ
・湿った部分はタオルで拭く
・こまめに換気できるタイミングで空気を入れ替える
・子どもの寝具は特に清潔に保つ
湿った布団はダニ繁殖のスピードが急激に上がります。
■布団が干せない時のダニ対策
・表面をタオルでしっかり拭く
・アルコールスプレーで軽く消毒
・布団の裏側も空気に触れさせる
・折りたたんで湿気を逃がす
・新聞紙を布団の下に敷いて吸湿
“湿気を抜くこと”が最大の対策です。
■避難所での寝具衛生のポイント
・共有マットはタオルを敷いて直接触れない
・布団は毎日たたむ(湿気対策)
・床のほこりが舞いやすいので布団を低めに敷く
・枕元に衣類や布を置かない
・子どもの寝床は早めに確保
避難所は“ホコリ+湿気”というダニが最も好む環境です。
■アレルギー症状が出やすい人
・子ども
・高齢者
・喘息・アレルギー持ち
・アトピー体質の人
・ホコリに敏感な人
その日の体調や気温で症状が強く出ることも。
■症状を悪化させないために
・寝る前に体を拭く
・着替えをして汗を落とす
・枕カバー代わりにタオルを使う
・顔まわりにホコリが溜まりやすいので注意
・鼻づまりが続く場合は換気タイミングを工夫
寝具の衛生は「体の清潔」とセットで効果が出ます。
■布団が湿ったときの応急処置
・タオルや新聞紙で吸水
・乾いた部分に入れ替え
・晴れ間を見つけて数分でも外干し
・布団を三つ折りして風を通す
・乾かない布団は部分的に使用する
部分的な乾燥だけでもダニ・カビ防止に役立ちます。
■災害前に準備しておくと安心
・速乾タオル
・アルコールスプレー
・布団圧縮袋
・新聞紙
・簡易除湿剤
・寝袋(アレルギーで最強の代替案)
・小型扇風機(電池式)
寝袋は「ダニ・湿気・ほこり」に強く、子どもにも最適。
■布団のダニが健康に与える影響
・鼻炎
・咳・ぜん息
・目のかゆみ
・肌荒れ
・睡眠不足
・免疫低下
湿度の高い避難生活では“数日で症状が悪化”することも。
■まとめ
災害時に布団が干せない・掃除できない環境では、ダニの繁殖とアレルギーの悪化が心配されます。湿気を抜く・布団をこまめにたたむ・アルコールで拭く・寝袋を活用することで、ダニ対策は十分可能です。湿気とほこりを抑えるだけで、避難生活の健康リスクを大幅に減らせます。

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