避難所や自宅避難で必ず直面するのが「マットレスが無い」「使えない」「濡れた」「硬くて眠れない」という寝床の問題。マットレスは寝る環境を左右し、体力回復・睡眠の質・メンタルの安定に大きく影響します。ここでは、災害時のマットレス問題に対する現実的な対処法をまとめます。
■マットレスが使えなくなる理由
・浸水でマットレスが濡れる
・避難所にマットレスが不足している
・湿気でカビが発生
・体育館床が極端に硬い
・泥水が触れて衛生面で使用不可
・布団と同じ場所で保管され濡れてしまう
マットレスは“水害と湿気に極端に弱い”アイテムです。
■すぐやるべき応急処置
・濡れたマットレスは屋外へ
・タオルで水分を吸い取る
・新聞紙を敷いて吸湿
・風通しを確保
・泥水に触れた場合は無理に使わない
湿気の多いまま使うと、カビの発生が一気に進みます。
■避難所でマットがないとき
・ブルーシートをまず敷く
・段ボールを重ねて“段ボールベッド”を作る
・タオルや衣類を重ねて簡易マットレスに
・毛布を2枚折りして下に敷く
・腰の当たる部分だけ厚めに調整
段ボールベッドは“避難所の快適性を劇的に上げる”方法です。
■硬い床で腰が痛くなるのを防ぐ
・腰の部分にタオルを重ねる
・尻〜腰にかけて柔らかさを追加
・横向き寝の人は肩の下にクッション代わりを入れる
・頭〜肩・腰・足の3点をサポートするように調整
ポイントは「部分的に柔らかさを足す」こと。
■湿気対策のポイント
・新聞紙・タオルで湿気を吸う
・マットレスを毎朝立てかける
・床との接地面の湿気に注意
・避難所では湿気がこもりやすいので定期的な換気
・布団の湿気と連動して管理
湿気は発生した瞬間に対処するのが最も効果的です。
■カビが発生しやすい状況
・高温多湿
・汗・皮脂が多い
・窓を開けられない
・マットレスの内部が乾きにくい構造
・濡れた衣類を上に置く
マットレスのカビは“内部まで広がる”ため厄介です。
■簡易マットレスの作り方(停電・断水でもできる)
① ブルーシートを床に敷く
② 段ボールを数枚重ねる
③ その上にタオル・毛布・衣類でクッション性を出す
④ 必要な部分(腰・肩)を重点的に厚くする
⑤ 毛布をかけて仕上げ
この組み合わせで“体育館床の硬さ”をかなり軽減できます。
■避難所で配布されるマットの実情
・薄い
・硬い
・人数分が揃わない
・数日後に届くことがある
・床冷えを完全には防げない
配布マットだけでは不十分なケースが多いです。
■災害前に準備しておきたいもの
・折りたたみマット
・エアマット(軽量・防災バッグ向き)
・段ボール(折りたたみ式)
・速乾タオル
・アルミシート
・ブルーシート
特に“エアマット”はコンパクトかつ寝心地が良いのでおすすめ。
■マットレス不足が引き起こす影響
・腰痛
・背中の痛み
・睡眠不足
・疲労蓄積
・判断力の低下
・メンタルの悪化
災害時は“寝床の確保=体力の回復”という重要性があります。
■まとめ
災害時にマットレスが使えないと、睡眠の質と回復力が大きく低下します。段ボールベッド・タオル・毛布・ブルーシートを組み合わせれば、体育館床でも十分な寝床を確保できます。湿気・カビ対策をしながら、代替マットを活用することで、避難生活のつらさを大幅に軽減できます。

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