【防災士が解説】災害時の“衣類のにおい・汗対策”どうする?洗えない・乾かない環境での現実的ケア

停電・断水・雨天が続くと「衣類が洗えない」「汗がこもる」「においが気になる」などの衣類トラブルが避難生活で必ず発生します。暑さ・湿気・密集環境が重なると、汗とにおいは一気に悪化し、衛生面・ストレスにも大きな影響を与えます。ここでは、衣類のにおい・汗対策を災害時にできる方法としてまとめます。

■災害時ににおいが悪化しやすい原因
・汗をかいても着替えが少ない
・通気の悪い避難所
・湿度が高い
・乾かない衣類を再び着る
・汗拭きが不十分
・寝具の湿気が影響
・密集による体温上昇

におい問題は“湿気と汗の蓄積”が最大の原因です。

■まずやるべき基本ケア
・汗をかいたらすぐ拭く
・脇・首・足を優先してケア
・寝る前に体を拭く
・着替えは限られているため重点管理
・濡れた服は絶対に着続けない

小さなケアの積み重ねがにおい予防の最も重要なポイントです。

■衣類の汗対策
・速乾Tシャツを選ぶ
・スポーツインナーは汗対策に最強
・通気の悪い服は避ける
・夜は涼しい服装に切り替える
・上に羽織る服を調整して汗を減らす

汗をかかない服装=ストレス軽減。

■においを防ぐ簡易テクニック
・衣類消臭スプレー(応急対応として有効)
・ベビーパウダーで汗を抑える
・タオルで汗を吸い取る
・首元にタオルを当てて汗対策
・脇には汗を吸う布を挟むのも効果的

消臭スプレーは軽量で災害時に特に役立ちます。

■汗をかきやすい部位の優先ケア
・脇
・首
・背中
・足(蒸れ防止)
・頭皮

汗の集中ケアがにおいの大部分を防ぎます。

■衣類が乾かないときの応急処置
・タオルで挟んで吸水
・新聞紙を内側に入れて湿気を吸わせる
・扇風機(電池式)で風を当てる
・風の通る場所に布をかける
・布団の上に置くと絶対に乾かない

“乾かす”ではなく“水分を抜く”が最優先です。

■避難所でのにおい対策
・汗をかいた服をそのままにしない
・下着・靴下は早めに交換
・布団が湿気ているとにおいが強くなる
・枕元の湿気もケア
・寝る前に体を拭くだけで翌日のにおいが軽減

においトラブルは避難所で最も多い相談のひとつです。

■衣類の衛生を保つための“優先順位”
① 下着(最重要)
② 靴下
③ Tシャツ
④ タオル
⑤ ズボン・上着(再利用しやすい)

肌に近い衣類の清潔が“におい対策の核心”。

■においによるストレスと健康リスク
・睡眠の質が落ちる
・イライラ
・体臭が強くなる
・肌トラブル
・子どもが不快で眠れない
・避難所でのトラブルの原因になる

においは“メンタルと体調”にも直結します。

■災害前に準備しておきたいもの
・速乾Tシャツ
・スポーツインナー
・汗ふきシート
・ベビーパウダー
・布用消臭スプレー
・速乾タオル
・靴下・下着の予備
・新聞紙
・電池式扇風機

これらは軽量で、汗とにおい対策の効果が大きいアイテムです。

■まとめ
災害時は、汗・湿気・密集環境によって衣類のにおい問題が急速に悪化します。汗を拭く、速乾素材の服を使う、下着の交換を徹底するなどの基本ケアで、においは大幅に抑えられます。乾かない衣類は吸水・風通しを工夫して対処し、避難生活のストレスをできる限り減らすことが重要です。

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