災害時、断水や停電、避難生活が続くと「歯みがきができない」「口がネバつく」「においが気になる」というトラブルが必ず起きます。口腔ケアを怠ると、口臭だけでなく、感染症・誤嚥性肺炎・虫歯悪化などのリスクが高まります。ここでは、水が使えない状況でもできる口腔ケア方法をまとめます。
■なぜ災害時は歯みがきが難しくなるのか
・断水で水が使えない
・避難所に洗面所が少ない
・ペットボトルの水が貴重
・歯ブラシが不足
・洗面所が混雑して使えない
・水を使う作業の優先順位が下がる
災害時は“口の中が不衛生になりやすい環境”が整ってしまいます。
■まずやるべき応急処置
・歯ブラシがあれば水少量で磨く
・口の中の食べカスをティッシュで取り除く
・水を一口だけ含んで軽くゆすぐ
・ガムやタブレットで唾液を出す
・就寝前だけは必ずケアする
最低限“寝る前のケア”だけでも大きく違います。
■水が使えないときの歯みがき方法
・水をペットボトルのキャップ1杯だけ使う
・歯ブラシを使わず“歯と歯茎を拭う”方法
・ウエットティッシュで歯の表面を拭く
・口腔ケア用のスポンジブラシを使う
・フロスで食べカスを取る
完全に磨けなくても“食べカス除去”が一番重要。
■歯みがきシート（最強アイテム）
・水がいらない
・歯・歯茎・舌の汚れを取れる
・避難生活と相性が良い
・子ども・高齢者にも使える
1日1〜2枚で口の中がスッキリ保てます。
■口臭を防ぐ応急テクニック
・水を少量飲む
・ガムやタブレットで唾液を増やす
・舌の汚れをティッシュで拭く
・食後に口の中を動かす（疑似うがい）
・枕元にペットボトル水を置く
“唾液”が口臭予防の鍵になります。
■避難所での口腔ケアの注意点
・水が冷たくても手早くケアする
・洗面所の混雑時間を避ける
・夜のうちに口の汚れを取る
・マスク内の湿気で菌が増えやすい
・高齢者は“誤嚥”に注意
避難所では“寝る前ケア”が最重要。
■高齢者の口腔ケア（誤嚥性肺炎予防）
・口の汚れを必ずとる
・スポンジブラシを活用
・乾燥対策にガム・のど飴
・入れ歯は極力洗う（ティッシュでもOK）
・口の動きを増やす運動も効果あり
災害時は誤嚥リスクが平常時より数倍に上がります。
■子どもの口腔ケア
・食べカスが残りやすい
・歯みがきシートが便利
・磨けない日は“ティッシュで拭く”だけでもOK
・寝る前に1回だけでも必ずケア
水がほとんど使えなくても汚れは取れます。
■歯みがきできない状態が続くと起きること
・強い口臭
・虫歯悪化
・歯茎の腫れ
・喉の違和感
・誤嚥性肺炎リスクの増加（特に高齢者）
・食欲低下
3日で口腔環境は大きく変わります。
■災害前に備えておくべきもの
・歯みがきシート
・歯ブラシ（家族人数分）
・旅行用歯磨き粉
・フロス
・ウェットティッシュ
・スポンジブラシ
・小さめペットボトル水
軽量で防災バッグに入れやすいアイテムばかりです。
■まとめ
災害時の“歯みがきができない問題”は、水不足・混雑・環境不良で発生します。水が少なくても、ティッシュや歯みがきシートを使うことで十分口腔ケアが可能。特に寝る前のケアは健康維持に直結します。事前の備えが“災害時の口臭・虫歯・感染症”を確実に防ぎます。
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