オンラインゲームは娯楽であり、
防災とは無関係――
そう思われがちです。
しかし、防災士として被災地を見てきた立場から言うと、
オンラインゲームは災害時に「人と人をつなぐ通信手段」になり得る存在です。
これは決して机上の空論ではありません。
■① 災害時に最初に壊れるのは「当たり前の連絡手段」
大規模災害では、
・電話がつながらない
・LINEが遅延する
・行政の発信が追いつかない
こうした状況が現実に起きます。
一方で、
・ゲームサーバー
・ボイスチャット
・フレンド機能
が生きていた事例も少なくありません。
■② オンラインゲームは「分散型ネットワーク」
多くのオンラインゲームは、
・世界中にサーバーが分散
・アクセス集中に強い設計
・常時接続を前提
という特徴を持っています。
これは災害時に重要な
「一極集中しない通信」という観点で、大きな強みです。
■③ ボイスチャットは生存確認ツールになり得る
オンラインゲームのボイスチャットは、
・リアルタイム
・少ない通信量
・直感的
という特性があります。
実際に、
「LINEは落ちたが、ゲームのVCで友達と話せた」
という声は、災害のたびに聞かれます。
これは
・安否確認
・精神的ケア
・孤立防止
につながる、立派な減災効果です。
■④ 子ども同士のつながりが「命綱」になることも
災害時、
大人は情報を集めようとしますが、
子どもは不安を言葉にできないことがあります。
普段から使い慣れた
・ゲーム
・フレンド
・ボイスチャット
があることで、
「誰かとつながっている安心感」を保てることは、
命を守る上で非常に重要です。
■⑤ 課題もある|だからこそ平時の教育が必要
もちろん、課題もあります。
・デマが広がる
・不確かな情報が混じる
・感情的になりやすい
これはSNSと同じ構造です。
だからこそ、
災害時ではなく平時から、
・正しい情報の見分け方
・噂を拡散しない判断
・「確認してから伝える」習慣
を教える必要があります。
■⑥ オンラインゲームは「防災訓練の場」になる
オンラインゲームの世界では、
・状況判断
・仲間との連携
・役割分担
・冷静な行動
が求められます。
これはそのまま、
災害時の行動原則と重なります。
ゲームを通じて、
「どう動けば生き残れるか」を
無意識に学んでいる子どもたちは、実は多いのです。
■⑦ 親・大人が果たすべき役割
大切なのは、
禁止することではありません。
・何のゲームをしているか知る
・誰とつながっているか知る
・非常時のルールを決める
・通信手段としての使い方を話し合う
これだけで、
オンラインゲームは危険な遊びから命を守る道具へと変わります。
■まとめ|オンラインゲームは「デジタル減災」の一部
オンラインゲームは、
・孤立を防ぐ
・情報を共有する
・心をつなぐ
という点で、
災害時の「見えないライフライン」になり得ます。
防災士として強く伝えたいのは、
平時のデジタル習慣こそが、非常時の生存力を決めるということ。
オンラインゲームもまた、
正しく使えば、確実に命を救う力を持っています。

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