【防災士が解説】“災害時の靴・足トラブル”は命に関わる|避難・片付け・長時間生活で足を守るための実践ポイント

災害時は、避難・片付け・段差・瓦礫・水害などで「足」に最も負担がかかります。
靴ずれ・濡れた靴・冷え・ケガ──これらは体力を奪い、避難行動や生活の質に直結。被災地の現場では、足のトラブルが“行動不能”につながるケースを何度も見てきました。ここでは、災害時に足を守るための実践的な対策をまとめます。

■災害時に足トラブルが多発する理由
・長時間歩く
・濡れた地面や泥の上を移動
・靴が濡れて乾かせない
・瓦礫でつまずく
・避難所の硬い床で足が冷える
・ストレスで血流が悪くなる
・靴下の替えが不足

“足のケア不足”は避難生活を大きく悪化させます。

■避難時に最も安全な靴
・スニーカー
・運動靴
・紐で調整できる靴
・滑りにくい靴底
・防水タイプが理想

サンダル・ヒール・革靴は絶対NG。

■水害・大雨で危険な靴
・クロックス
・サンダル
・ビーチサンダル
・底が薄い靴
・長靴(深い水では逆に危険)

長靴は“深い水の流れで浮いて脱げる”ため危険。

■足を守るための必須行動
・靴下は毎日必ず交換
・濡れた靴は新聞紙を詰めて乾燥
・足をしっかり拭いてから寝る
・爪を短く切る
・小石・砂はすぐ取り除く
・タオルでこまめに乾かす

足を乾燥させることが何より大事。

■よくある足トラブルと対処法
① 靴ずれ
・ワセリンを塗る
・絆創膏を貼る
・靴をしっかり締める

② 足のふやけ
・濡れっぱなしが原因
・タオルで拭き替え&乾燥

③ しもやけ
・靴下を重ね履き
・カイロで足首を温める

④ 足の冷え
・段ボール・銀マットで床冷え対策

⑤ 爪の割れ
・深爪NG
・清潔に保つ

■避難所で足を守るコツ
・スリッパより靴を履く
・段ボールで足元の冷えを遮断
・人の多い場所では足を踏まれないよう注意
・子どもは運動靴を常に履かせる

避難所では“床が冷たい×人が多い×長時間”の三重苦。

■片付け作業時に必要な靴
・安全靴(鉄板入り)
・防水ブーツ
・滑りにくい靴底
・厚手の靴下

瓦礫・釘・ガラス片から足を守るために必須。

■足が疲れたときの回復法
・足湯(少量の水でOK)
・温タオルを足首に巻く
・軽いストレッチ
・指を開いて動かす
・寝る前に足を拭く

足を温めると“全身の疲れ”が抜けやすい。

■備えておくべき足元ケア用品
・替えの靴下
・厚手タオル
・絆創膏
・ワセリン
・新聞紙
・防水スプレー
・靴底がしっかりしたスニーカー

最低限のセットで、足トラブルはほぼ防げます。

■まとめ
災害時に足を守ることは、避難行動・片付け・生活を続けるために欠かせません。
濡らさない、乾かす、靴下を替える、滑らない靴を選ぶ──これらの基本だけで、足トラブルは大幅に減らせます。

足の健康は“行動力=命を守る力”につながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました