【防災士が解説】“災害時のトイレットペーパー問題”は軽視できない|避難所・在宅避難で困らないための現実的な備え方

災害発生後、もっとも早く不足する生活用品のひとつが「トイレットペーパー」。
断水・物流停止・在宅避難・避難所生活──どの場面でも深刻なストレスにつながります。ここでは、防災士として現場で実際に起きた“トイレットペーパー危機”と、その対策をまとめます。

■なぜ災害時はトイレットペーパーが不足する?
・断水により“流せない”ため使用量が増える
・避難所では人が集中しすぐ消費される
・物流が止まり供給が遅れる
・家庭での在庫が意外と少ない
・ストレスで消費量が増える

災害初期の“トイレ問題”は生活の最重要課題です。

■避難所でのトイレットペーパー事情
・1家族で大量に使えない
・補充が追いつかず、常に不足
・配布制限がかかることが多い
・子どもは多めに使うため減りやすい
・生理用品と同時に不足

「持参しないと困る生活用品」の代表。

■トイレットペーパーが不足した時の対策
① 使用量を少し減らす
・一度に長く引きすぎない
・折りたたんで使う
・拭き取り回数を調整

② ティッシュペーパーを代用
・その場合は“流さない”のが鉄則

③ 新聞紙を使う(非常時の最終手段)
・揉んで柔らかくしてから使用

④ ウェットティッシュで補助
・流せないので必ず袋に入れる

“流せるもの”と“流せないもの”の区別が重要。

■在宅避難でのトイレットペーパー管理
・1人1週間で約1ロールが平均
・家族4人なら“最低4〜6ロール”は常備
・断水すると使用量が増えるので注意
・流せない場合は袋に入れて処理

在宅避難は「いつもより多く消費する」と思っておく。

■トイレットペーパーが使えない(流せない)時
・携帯トイレを併用
・吸水シートや新聞紙で代用
・袋に一度まとめて処理
・凝固剤があると管理しやすい

トイレットペーパー“だけ”では解決できない場面が多い。

■衛生トラブルを防ぐために
・お尻周りを清潔にする
・ウェットタイプを併用
・女性・子どものケアを優先
・汗や汚れを残さない

炎症・かゆみ・肌荒れを防ぐために“清潔保持”が重要。

■備えておきたい“トイレットペーパーセット”
・トイレットペーパー(12ロール)
・流せないティッシュ
・携帯トイレ
・ビニール袋
・凝固剤
・ウェットティッシュ
・消臭袋

最も消費されやすいのが“紙類”です。

■避難所でのトイレットペーパーの安全な保管方法
・小さくまとめて袋に入れておく
・盗難防止のため、席の近くに置く
・濡れに弱いためビニール袋で防水
・夜は寝場所の近くに置く

避難所では“管理”も必要。

■まとめ
災害時のトイレットペーパー問題は、生活の快適さだけでなく、衛生管理や健康に直結します。
避難所でも在宅避難でも“すぐに不足する”ため、家庭内備蓄と携帯トイレの併用が重要です。
家族人数分のロール数を常に確保しておくことで、災害直後のストレスを大幅に減らすことができます。

トイレットペーパーは、防災準備で最も優先度の高い日用品の一つです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました