出水期になると、各地で防災訓練が実施されます。しかし現実には、高齢者、子育て世帯、仕事で参加できない人など、多くの人が訓練からこぼれ落ちています。防災は「参加できた人」だけのものではありません。出水期こそ、参加できない人をどう守るかが問われます。
■① 出水期の防災訓練に参加できない人は多い
平日昼間の訓練、屋外中心の訓練、長時間拘束される訓練。これらは現役世代や介護・育児中の人にとって現実的ではありません。結果として、防災意識の高い一部の人だけが訓練に参加する構造が生まれています。
■② 「参加=防災」ではないという現実
訓練に参加していないからといって、防災意識が低いとは限りません。情報を知らない、時間が取れない、体力的に不安があるなど、参加できない理由はさまざまです。防災は参加型だけで完結させるものではありません。
■③ 出水期に必要なのは“自宅完結型防災”
出水期災害の多くは、外に出ない判断が命を守るケースもあります。自宅でできる備え、在宅避難の判断、停電・断水への対応。これらを各家庭が理解していれば、訓練に参加できなくても防災力は高まります。
■④ 情報が届かない人ほど危険になる
出水期災害では、情報を得られない人ほど被害に遭いやすい傾向があります。スマホ操作が苦手な高齢者、外国人、障がいのある方など、情報弱者を前提にした訓練設計が必要です。
■⑤ 防災訓練は「見る・知る」だけでも意味がある
実際に避難しなくても、動画を見る、資料を読む、家族で話すだけでも防災力は上がります。訓練を「参加型」から「共有型」へ広げることが、出水期対策では重要です。
■⑥ 出水期訓練は“生活目線”で考える
「大雨の夜、停電したらどうするか」「トイレは使えるか」「子どもや高齢者をどう守るか」。こうした生活に直結する問いを考えることが、最も実践的な訓練になります。
■⑦ 行政だけに任せない防災訓練
行政もまた災害時は被災者になります。職員数、資機材、情報発信には限界があります。だからこそ、家庭・地域・職場単位での小さな訓練の積み重ねが出水期には不可欠です。
■⑧ 出水期は「完璧な訓練」を目指さない
防災訓練は全員参加できなくて当たり前です。大切なのは、訓練をきっかけに一人でも多くの人が「自分事として考える」ことです。
■まとめ|出水期防災は「参加できない人」を想定する
出水期災害は、想定外の状況で起こります。
結論:
出水期の防災訓練は、参加できない人を前提に設計してこそ命を守れる。
防災士として現場を見てきましたが、本当に助かる人は「訓練に出た人」ではなく、「自分の生活で判断できた人」です。出水期防災は、生活に根付いた訓練が鍵になります。

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