災害時、ペットを守れるかどうかは「防災バッグの中身」でほぼ決まります。被災地や避難所で多く見てきたのは、「連れては来たが何も準備していなかった」というケースです。ペット防災バッグは、安心材料ではなく“生存装備”です。防災士の立場から、現実的に必要な中身を整理します。
■① ペット防災バッグは人用とは別に用意する
人の防災リュックに入れる「ついで備蓄」では不十分です。ペットにはペット専用バッグを用意し、誰が持つかも決めておく必要があります。災害時は混乱し、余裕はありません。
■② フードと水は最低5〜7日分
支援物資が届くまで時間がかかるのは人もペットも同じです。急なフード変更は体調不良の原因になります。普段食べ慣れているものを、やや多めに準備しておくことが重要です。
■③ ケージ・リードは最重要装備
避難所ではケージ必須が基本です。リードなしでは移動も管理もできません。壊れにくく、組み立てに迷わないものを選び、平時から使い慣れさせておきましょう。
■④ トイレ・衛生用品は人間関係を守る道具
ペットトラブルの多くは排泄とにおいです。トイレシート、処理袋、消臭剤、ウェットティッシュは多めに。これはマナーではなく、共存のための必須対策です。
■⑤ 健康情報と写真は「命の情報」
ワクチン履歴、持病、かかりつけ病院、投薬情報を紙で準備してください。スマホが使えない状況は現実に起きます。写真は迷子・保護時の重要資料になります。
■⑥ 季節対策を忘れない
夏は熱中症、冬は低体温が命取りになります。保冷・保温用品、簡易ブランケットなど、季節に応じた装備を入れ替える習慣が必要です。
■⑦ バッグは「持ち出す前提」で置く
押し入れ奥では意味がありません。玄関・寝室など、すぐ持てる場所に置いてください。夜間・停電時でも迷わず持てることが重要です。
■⑧ 完璧を目指さず「まず一式」
最初から完璧を目指すと準備が止まります。まずは最低限を揃え、少しずつ更新する。それが継続できるペット防災です。
■まとめ|ペット防災バッグは「使わないために」準備する
防災バッグは使わずに済むのが一番です。しかし、使う場面が来たとき、準備の差はそのまま命の差になります。
結論:
ペット防災バッグは、飼い主の覚悟そのものです。
防災士として被災地で何度も感じました。準備していた人ほど、ペットも自分も守れていました。今日できる準備が、未来の後悔を消します。

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