【防災士が解説】避難所に“お掃除ロボット”は導入すべき?衛生管理・人手不足・感染症対策に効果はあるのか

避難所では、床のホコリ・砂・髪の毛・食べこぼしが想像以上に溜まり、
衛生面の悪化 → 鼻炎・喘息悪化 → 感染症リスク
につながります。

しかし実際は、
・人手不足
・掃除当番が回らない
・高齢者が多く人力で掃除が難しい
という問題から「掃除が追いつかない」のが現状です。

そこで注目され始めているのが “お掃除ロボットの避難所導入”
本当に役に立つのか、防災士の視点で解説します。

■なぜ避難所はこんなに汚れやすいのか?
・数百人が土足で出入り
・砂・泥・ホコリが常に舞う
・体育館の床は汚れが目立ちやすい
・子どもの食べこぼし
・高齢者の動線が長く拭き掃除が追いつかない
・段ボールベッドが崩れると紙くずが散る

避難所は“常時ホコリが発生する環境”。

■お掃除ロボットが避難所で活躍する場面
① 床のホコリ・砂の除去
→ アレルギー・喘息対策に効果大
→ 子どもが座るスペースを清潔に保てる

② 夜間の自動清掃
→ 人手不足の避難所でも継続運用可能

③ 感染症(ノロ・風邪)の床面拡散を防ぐ
→ ホコリがウイルスを運ばないようにする効果

④ 清掃当番の負担を軽減
→ 特に高齢者避難所で有効

⑤ ペット同伴避難での抜け毛対策
→ 毛が床に散らばるのを防ぐ

“長時間の床の汚れ”を減らす点で非常に相性が良い。

■お掃除ロボットのメリット
・人手がいらない
・電気があれば24時間稼働
・段差の少ない体育館では動きやすい
・消耗品が少なく管理しやすい
・騒音も比較的少ない

床に物が少ない避難所では“最高の相性”。

■導入前に知っておくべき注意点
・充電が必要(停電時は不可)
・雑巾がけのような“濡れ汚れ”には弱い
・段差や荷物が多いと動けない
・夜間に音が気になる人もいる
・床に寝ている人がいる場合は使用不可

つまり、避難所全体ではなく
「一部のエリアで活用」 が現実的。

■おすすめの設置スポット
・廊下
・体育館の端
・受付の周辺
・キッズスペース
・トイレまでの動線
・靴を脱ぐエリア

“人が立ち止まって長くいる場所”に配置すると効果が大きい。

■避難所運営との相性
・清掃当番の補助に最適
・高齢者施設避難では特に有効
・自治体備蓄に加える動きも始まっている
・小学校避難所ではキッズスペースの衛生管理に有利

人の体力を使わず、24時間清掃できることが強み。

■災害前から準備しておくと良いこと
・学校・公民館に自治体備品として配備
・延長コードや電源確保の確認
・充電場所の確保
・避難時の使い方マニュアルを事前作成

“避難所運営マニュアル化”で効果は倍増。

■まとめ
お掃除ロボットは、避難所の
・衛生管理
・人手不足
・感染症対策
に大きく貢献します。

万能ではありませんが、
「床が汚れやすい避難所」にとっては非常に効果の高いツール。

導入する避難所が増えるほど、
避難生活のストレスは確実に減り、子どもや高齢者の健康を守ることにつながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました