避難所は安心できる場所ですが、
実際には“盗難トラブル”が毎回発生しています。
財布・スマホ・上着・カバン・ゲーム機など、
貴重品から日用品まで狙われるケースがあり、混乱時ほどリスクが高まります。
ここでは防災士として、避難所で荷物を守るための現実的な対策を解説します。
■ なぜ避難所では盗難が起きやすいのか?
● 大人数が出入りする
● 物資が多く紛れやすい
● 常に誰かが歩いている
● 夜間の見回りが不足
● パーテーションが低く死角が多い
● 子ども・高齢者が荷物を放置しがち
避難所は“人の流れが止まらない環境”のため、
盗難が発生しやすい条件が揃っています。
■ 特に狙われやすい物
● スマホ・タブレット
● 財布・小銭入れ
● 上着(ポケットに財布が入りがち)
● 充電器
● 食料品
● 子どものSwitchなどのゲーム機
混乱時の避難所では「お金よりも食料・充電器」が盗まれることも多いです。
■ 初動でやるべき“場所選び”
① 柱・壁際のスペースを選ぶ
→ 死角が少なく、人が通らない。
② 通路から離れる
→ 通りすがりの盗難を防ぎやすい。
③ トイレ・出入口近くは避ける
→ 人の出入りが多く紛れやすい。
避難所の場所選びは、盗難防止に直結します。
■ すぐできる盗難対策5つ
① 貴重品は“常に肌身離さず”
財布・スマホ・現金は枕元かウエストポーチへ。
② バッグは“体側に向けて置く”
通路側ではなく、壁側・自分側へ向けるだけでリスク激減。
③ 上着のポケットには絶対に貴重品を入れない
上着は他人のものと紛れやすく、最も盗難が多い。
④ 夜間は荷物の上にタオルやブランケットをかける
“中身が見えない状態”にするのが鉄則。
⑤ 家族で見張り役の時間を分担する
高齢者・子どもの席は特に狙われやすいので、
大人が交代で周囲を気にかけるだけでも防犯効果が高い。
■ 防災グッズで盗難を防ぐアイテム
● 小型ワイヤーロック(バッグ固定用)
● ウエストポーチ
● インナー財布(服の中に付けるタイプ)
● モバイルバッテリー(充電器盗難の代替)
● ブランケット(目隠し用)
避難所では「貴重品は入れ物を分散」が有効です。
■ 盗難が発生したらどうする?
- すぐに避難所スタッフに報告
- 近くの区画に情報共有(同じ被害を防ぐ)
- 落とし物として届いていないか確認
- 警察へ届け出
- 子どもや高齢者の場所を見直す
早めの対処は、二次被害を防ぐために重要です。
■ まとめ
避難所は安全な場所である一方、
「不特定多数の集団生活」という特殊な環境でもあります。
盗難は防げるケースが多く、
“場所選び・隠す・肌身離さず”
この3つだけでリスクを大幅に減らせます。
避難生活を少しでも安心に過ごすために、
早い段階で盗難対策を整えておきましょう。

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