【防災士が解説】避難所の“寒さ対策”は命を守る|体育館が極寒になる理由と5つの実践行動

災害時、多くの避難所は学校の体育館や公民館です。
しかし体育館は“冬に最も寒い建物”であり、避難した人を体調不良に追い込む原因になります。

ここでは、防災士としての現場経験から
避難所の寒さ対策をまとめます。


■ なぜ体育館はこんなに寒いのか?

避難所が寒くなる理由は構造にあります。

● 床が冷たい(冷気が直に伝わる)
● 天井が高く暖気が上に逃げる
● 断熱材が少ない
● 隙間風が入りやすい
● 夜間は暖房が使えないことが多い
● 雨に濡れた避難者が入り湿度が下がる

“底冷え”は、体力が落ちた避難者に大ダメージとなります。


■ 寒さが引き起こす避難所のリスク

● 風邪・肺炎
● 高齢者の低体温症
● 子どもの夜泣き
● 睡眠不足(疲労が蓄積)
● 健康弱者が体調を崩しやすい
● 災害関連死につながるケースも

避難所の寒さは「不快」ではなく“健康リスク”です。


■ 初動でやるべき寒さ対策5つ

① 床からの冷気を遮断する

レジャーシート → ダンボール → タオル
この順で重ねると効果が大きい。


② 壁際を選ばない

外気が伝わりやすいので、中央寄りのスペースが暖かい。


③ 毛布は2枚使い(掛ける+敷く)

敷く毛布で冷気を遮断し、掛け毛布で体温を保つ。


④ 靴下を二重にする

冷えは足元から広がりやすい。
夜間は特に効果が大きい。


⑤ 避難所スタッフに“隙間風の場所”を伝える

体育館には必ず“風の通り道”があるため、早めに改善してもらう。


■ 家庭で準備しておくと安心な防寒アイテム

● アルミブランケット
● ニット帽(体温の20%が頭から逃げる)
● ネックウォーマー
● 厚手の靴下
● ホッカイロ
● 防災スリッパ(底面が冷たくなりにくい)
● 軽量ダウンジャケット

在宅避難でも非常に役立ちます。


■ 寒さに弱い人の優先行動(命を守る)

● 高齢者
● 子ども
● 持病のある人
● 妊婦
● 体力の落ちた人

こうした人は体育館入口・壁際から離れた
“中央の温かい区画”を最優先 で確保すべきです。


■ 避難所全体でできる工夫

● カーテンやブルーシートで隙間風を遮断
● 夜間はドアの開閉を最小限に
● 暖房は“限られた範囲で集中運用”
● 子ども・高齢者のブースをまとめて保温効率UP

寒さ対策は「みんなでやる」方が効果が出やすいです。


■ まとめ

避難所の寒さは、体調悪化の最大要因です。
しかし、
床対策 × 中央スペース × 毛布の使い方
この3つで寒さは大きく軽減できます。

災害時は、まず“体を冷やさない工夫”が命を守ります。
避難初日に寒さ対策を整えることで、避難生活の質は劇的に向上します。


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