避難所には多くの子どもが避難してきます。
しかし体育館の床で長時間を過ごすことは子どもにとって大きなストレスで、
泣き声・走り回り・トラブルが増える原因になります。
そこで重要なのが
「子どもスペース(キッズゾーン)」 の設置です。
これは単なる遊び場ではなく、
“避難所全体のストレスを減らす”ための重要な環境づくりです。
■ なぜ避難所で子どもスペースが必要なのか?
● 子どもは長時間じっとできない
● 広い体育館は反響音が大きい
● おもちゃが少ないため退屈が限界に
● 声が響いて他の避難者がストレス
● 走り回ると転倒・衝突が多発
● 親が疲弊しやすく、ケアができない状況に
子どもの行動は自然なものですが、
スペースがない環境だと“避難所全体の負担”になります。
■ 子どもスペースがあるメリット
① 子どもが安心して過ごせる
区画があるだけで、子どもは落ち着きやすくなります。
② 泣き声・走り回りが大幅に減る
遊び場があれば“動いても良い場所”が明確に。
③ 親が心身ともに休める
少しの時間でも子どもが落ち着けば、
親のストレス軽減につながります。
④ 周囲の避難者のストレスも軽減
音・走り回りが減るため、環境全体が落ち着く。
⑤ 避難所の安全性が上がる
走り回ることでの衝突・転倒トラブルが激減。
■ 子どもスペースの作り方(簡易版)
● レジャーシートを広めに敷く
● ブルーシートで軽い仕切りを作る
● 転倒防止に“柔らかいマット”を敷く
● 遊び道具(ぬりえ・折り紙・カード)を置く
● 入口を1つにして出入りを把握しやすく
● 見守り役(交代制)を決める
体育館なら、1区画「2〜4畳分」あれば十分です。
■ 子どもがケガをしやすい場所(避けるべきエリア)
● トイレ前の通路
● 受付付近
● 物資置き場
● 出入口近く
● 夜間の暗いエリア
最初の配置で“危険を避ける”ことが非常に重要です。
■ 準備しておくと安心なアイテム
● ぬりえ・クレヨン
● 小型カードゲーム
● 折り紙
● 小さなぬいぐるみ
● ブランケット
● キッズ用マット
遊び道具は100円ショップで十分揃います。
■ 親が気をつけたいポイント
● 夜間は子どもの動線を最短に
● 急な泣き声は布で音を和らげる
● スマホの光は布で隠して寝かしつけ
● 食事・飲み物のこぼれ防止対策
● 子ども同士のトラブルは早めに仲介
避難所は子どもにとって“非日常のストレス環境”です。
■ まとめ
子どもスペースは、
● 子どもの安心
● 親の負担軽減
● 避難所全体の秩序
● トラブル・騒音の軽減
すべてに効果があります。
避難生活が長期化するほど、
子どもの心のケアは重要になります。
“遊べる・落ち着けるスペース”を作ることが、
避難所の質を大きく高める一歩です。

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