避難所生活は、
身体の疲れより“心の疲れ”のほうが危険
と言われています。
不安・緊張・騒音・睡眠不足・慣れない環境——
これらが積み重なると、心身に大きなダメージを与え、
体調不良やトラブルの原因になります。
ここでは防災士としての実体験から、
避難所でできる心理的ストレス対策をまとめます。
■ 避難所でストレスが大きくなる理由
● プライバシーがない
● 音が反響する
● 明かりが消えず眠れない
● トイレ・水・物資の不安
● 家や仕事の心配
● 子どものケア
● 情報不足
● 人間関係の疲れ
● 身体が痛い・寝不足
避難所は“心の負担が最もかかる場所”と言っても過言ではありません。
■ 心理的ストレスが起きるとどうなる？
● イライラ・不安・涙が出る
● 子どもが泣きやすくなる
● 意欲低下・無気力
● 夜眠れない
● 集中力が落ちる
● 食欲の低下・過食
● 家族同士のトラブル
● 避難所内の揉め事
● 体調不良（頭痛・胃痛・倦怠感）
災害時の“ストレス状態”は、誰にでも起こります。
■ 避難所で心を守るための行動（すぐできる）
① 情報を“必要な分だけ”に絞る
SNSやニュースの追いすぎは逆に不安を増幅させる。
② 家族の区画に“安心グッズ”を置く
● お気に入りの毛布
● 写真
● 子どものぬいぐるみ
● 好きな香り（ハンカチに少量）
小さな安心が大きく効きます。
③ 短時間でも“外の空気を吸う”
体育館内は圧迫感が強いため、
外気を吸うだけでストレスが下がる。
④ 音を減らす工夫
● 耳栓
● タオルで音の反響を減らす
● 家族同士の話し声は小さめに
音は避難所最大のストレス要因。
⑤ 眠れない時は“体を横にするだけ”でOK
眠れなくても横になるだけで脳が休める。
⑥ 水分をしっかり取る
脱水は“イライラ・不安増大”の原因にもなる。
■ 子どものストレスサイン（見逃さない）
● 夜泣き
● 甘えが強くなる
● 食欲が落ちる
● 無気力になる
● 急に怒りっぽくなる
災害時の反応として“普通のこと”。
責めず、寄り添うのがポイントです。
■ 高齢者のストレスサイン
● 無口になる
● 食事量が減る
● 体が重いと言い始める
● 動かなくなる
● 夜眠れない
声掛け・短い会話だけで安心感が大きく上がります。
■ 避難所スタッフができるメンタルサポート
● 情報掲示で“見える化”
● 相談スペースの設置
● 子どもスペースの拡充
● 夜間照明の調整
● プライバシー確保の支援
● 炊き出しや配布の時間を統一
● 物資・情報のアナウンスを定期化
“ルールと情報が整う”ことで不安が大幅に減ります。
■ 家庭で準備しておくと良い“心の防災グッズ”
● 耳栓
● アイマスク
● ぬいぐるみ
● コーヒー・紅茶など好きな飲み物
● メモ帳（不安を書き出せる）
● 絆創膏やタオル（安心感UP）
避難生活では「心を守る道具」も重要です。
■ まとめ
避難所の心理的ストレスは、
環境 × 不安 × 音 × プライバシー不足
が重なって起きます。
しかし
● 情報を絞る
● 安心グッズ
● 外気
● 音対策
● 睡眠の工夫
この5つで、心の負担は大きく減らせます。
非常時こそ、
“心を守ること＝命を守ること”。
避難初日からストレスケアを整え、
家族の安心を確保しましょう。
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