全国で増え続ける廃校校舎は、多くの地域で「取り壊すかどうか」という議論の対象になっています。しかし防災の現場から見ると、廃校はすでに完成度の高い避難所候補です。清掃と最低限の維持を行うだけで、地域の命を守る拠点として機能します。
■① 校舎は避難所としての条件をすでに満たしている
校舎は、耐震性、広い空間、複数の部屋、トイレ、給排水設備を備えています。
一から避難所を整備するより、既存校舎を活かす方が合理的です。
■② 「使わないから壊す」は防災的に大きな損失
一度取り壊した校舎は、二度と戻りません。
災害時に「使える建物がない」という状況を自ら作ってしまうことになります。
■③ 清掃と最低限の管理で価値は維持できる
常時フル稼働させる必要はありません。
定期的な清掃、換気、簡単な点検だけでも、緊急時に使える状態を保てます。
■④ 廃校は「分散避難」に最適
体育館一極集中の避難では、混雑や感染症リスクが高まります。
廃校を使えば、教室単位で分散避難が可能になります。
■⑤ 自律型避難と非常に相性が良い
教室はテントや間仕切りを設置しやすく、自分たちで環境を整える自律型避難に向いています。
校舎は「作り込める避難所」です。
■⑥ 地域住民が関わることで維持できる
地域清掃、防災訓練、イベント利用など、人が関わることで校舎は劣化しにくくなります。
使われる建物は、守られます。
■⑦ 解体費よりも保存の方が防災コストは低い
解体には多額の費用がかかります。
一方、清掃・最低限維持・防災活用は、コストを抑えながら地域の安全を高めます。
■⑧ 「何かあったら使える場所」がある安心感
平時は静かでも、「いざという時に行ける場所」があることは、住民の安心感につながります。
防災は心理的な備えも重要です。
■まとめ|廃校は未来の避難所になれる
廃校は、過去の遺産ではありません。
結論:
廃校を清掃・保存することは、地域の命を守る防災投資である
防災士として、使える建物が一つでも多い地域ほど、避難の選択肢が広がり、混乱が少ない現場を見てきました。
壊す前に、守る選択を。廃校は、次の災害で地域を支える力になります。

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