廃校を避難所として残す判断の次に必ず出てくるのが、「お金はどうするのか」「誰が支えるのか」という問題です。防災の現場で機能している地域を見ると、特別な予算に頼らず、複数の主体が少しずつ関わる仕組みを作っています。ここでは、廃校避難所を持続させるための現実的な考え方を整理します。
■① 多額の整備費は必要ない
避難所として使うために、全面改修は不要です。
清掃・換気・最低限の安全確認ができていれば、災害時の受け皿として十分機能します。
■② 解体費を「保存費」に振り替える発想
校舎解体には多額の費用がかかります。
その一部を保存・清掃・点検に回すだけで、防災拠点としての価値を維持できます。
■③ 企業協力は物資・人手で成立する
現金支援でなくても、
・清掃用具
・ダンボール
・飲料
・人手
といった協力が、廃校避難所を支えます。
■④ 地域イベントとの併用で維持する
防災訓練、子どもイベント、地域清掃。
人が集まる機会を作ることで、校舎は自然に維持され、劣化も防げます。
■⑤ 管理を「委託しない」ことで続く
専門業者への全面委託は、継続性を下げます。
地域主体で「できる範囲だけやる」方が、長く続きます。
■⑥ 助成金は「初動」に使う
国・自治体の助成金は、
初期清掃、鍵・照明・簡易備品の整備など、立ち上げ部分に使うのが効果的です。
■⑦ 防災拠点であることを可視化する
看板、地図、防災マップへの掲載。
「ここは使える」という認識が広がるほど、地域の防災力は高まります。
■⑧ 使われる場所は守られる
定期的に人が入る建物は、壊れにくくなります。
廃校を「閉じた場所」にしないことが、最大の保全策です。
■まとめ|廃校避難所は分担で支えられる
廃校を残すことは、重い負担ではありません。
結論:
廃校避難所は、予算よりも関わる人の数で持続する
防災士として、地域・企業・学校関係者が少しずつ関わっていた廃校ほど、災害時に迷いなく使われていました。
壊す前に、支え合う仕組みを作る。
それが、廃校を未来の防災資産に変える道です。

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