防災教育というと、「まず知識を教え、次に行動を覚えさせる」ことが重視されがちです。もちろんそれは重要ですが、防災の現場で本当に差が出るのは、その先にある「災害後の生活を想像できるかどうか」です。防災教育は段階的に深めていくことで、実際に役立つ力になります。
■① 第一段階|正しい知識を知る
地震・豪雨・火災の仕組み、警報や避難情報の意味。
これは防災教育の土台であり、避けて通れない部分です。まずは「何が起きるのか」を知ることが出発点になります。
■② 第二段階|行動として身につける
避難経路確認、初動対応、身を守る動作。
知識を「できること」に変える段階です。訓練を通じて、考えなくても動けるレベルまで落とし込みます。
■③ 次に必要なのは「想像する力」
ここで多くの防災教育が止まります。
しかし災害は、避難した後も続きます。
「その先に何があるのか」を想像できなければ、行動は途中で止まってしまいます。
■④ 災害後の生活を思い描く
・眠れる場所はあるか
・寒さや暑さはどうするか
・トイレや着替えはどうなるか
こうした生活の視点を持つことで、防災は現実の問題になります。
■⑤ 避難所生活を具体的に想像する
体育館での生活、プライバシーの無さ、音や匂い。
これを想像できると、「何を準備すべきか」「どう行動すべきか」が自然と見えてきます。
■⑥ 想像力が自律型避難につながる
災害後を想像できる人ほど、
「無いなら作る」「自分で整える」
という自律型避難の発想にたどり着きます。
■⑦ 想像は体験で育つ
話を聞くだけでは想像は難しいものです。
清掃、ダンボールベッド作成、簡易間仕切りづくりなどの体験が、想像力を現実に変えます。
■⑧ 想像できる人は判断できる
状況が変わっても、想像できる人は選び直せます。
これが、災害時に生き残る力になります。
■まとめ|防災教育は「その先」を見せる
防災教育は、知識と行動で終わりではありません。
結論:
災害と避難、その後の生活を想像できてこそ、防災教育は完成する
防災士として、災害後の生活を想像できていた人ほど、落ち着いて判断し、自分と周囲を守れている姿を見てきました。
防災教育のゴールは、「逃げる」ことではなく、「生き続ける力」を育てることです。

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