障害者施設における避難は、「職員が守る」「利用者は支援される」という前提で語られることが多くあります。しかし災害時には、人手不足、通信断、想定外が必ず発生します。だからこそ、障害者施設でも自律型避難の考え方が重要になります。
■① 障害の特性は一人ひとり違う
同じ施設でも、
・移動が難しい人
・音や光に敏感な人
・状況理解に時間がかかる人
支援の形は一律ではありません。
■② 職員が全員対応できる前提は成り立たない
夜間、休日、少人数体制。
全員を同時に支援できない状況を想定することが現実的です。
■③ 利用者の「できること」を前提にする
自律型避難は、
「できないこと」ではなく
「できること」を起点に考えます。
声を出す、合図を送る、見守る。
小さな行動が避難を支えます。
■④ 施設内の環境を避難資源として使う
パーテーション、マット、毛布、車いす。
日常的に使っている物こそ、最も使いやすい避難資源です。
■⑤ 移動できない場合の安全確保を考える
必ずしも外へ出ることが最善とは限りません。
その場で守る判断を含めた計画が必要です。
■⑥ コミュニケーション方法を事前に確認する
言葉だけに頼らない。
ジェスチャー、カード、色、音。
伝え方の工夫が、自律型避難を支えます。
■⑦ 訓練は刺激を抑え、短時間で
大きな音、急な動きは不安を強めます。
小さく、ゆっくり、繰り返す訓練が効果的です。
■⑧ 自律型避難は安心感につながる
「どうするか」が分かっているだけで、
利用者も職員も落ち着いて行動できます。
■まとめ|障害者施設だからこそ自律型避難
障害者施設の防災は、特別扱いではありません。
結論:
障害者施設における自律型避難は、一人ひとりの特性を活かして命を守る現実的な防災である
防災士として、障害者施設で自律型避難の視点を取り入れていた現場ほど、訓練時も災害時も混乱が少なく、利用者の表情が落ち着いていることを実感してきました。
自律型避難は、
支援する人だけでなく、
支援を受ける人の安心も守る防災です。

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