防災の話をすると、
「自然が怖い」「災害が敵だ」と語られることが多くあります。
しかし現場に立ち続けて感じるのは、
我々が本当に戦っている敵は、別のところにあるという現実です。
■① 自然災害は“敵”ではない
地震も、台風も、豪雨も、
意思を持って人を襲っているわけではありません。
自然はただ、起きているだけです。
本来、敵という概念は当てはまりません。
■② 最大の敵は「正常性バイアス」
「自分は大丈夫」
「今回は大したことはない」
この思い込みこそ、最も多くの命を奪ってきました。
災害時、人は驚くほど動けなくなります。
■③ 敵は「他人事」という意識
被災地の映像を見ても、
どこか遠い世界の出来事として捉えてしまう。
この距離感が、備えと行動を遅らせます。
■④ 敵は“正論だけの防災”
正しい知識を伝えても、
人は正論だけでは動きません。
恐怖、面倒、恥、空振りへの不安。
これらを無視した防災は機能しません。
■⑤ 敵は「待つ姿勢」
行政が何とかしてくれる。
誰かが指示してくれる。
この他力本願が、初動を遅らせます。
災害は待ってくれません。
■⑥ 敵は「想像力の欠如」
避難所での生活、
停電の夜、
渋滞の中の不安。
想像できない人ほど、現実で対応できません。
■⑦ 敵は「過去の成功体験」
前回は大丈夫だった。
昔は被害がなかった。
この経験が、判断を鈍らせます。
災害は毎回、条件が違います。
■⑧ 本当に戦うべき相手
我々が戦う相手は
自然ではなく、
自分の中にある油断・思い込み・無関心です。
■まとめ|防災は内側との戦い
防災とは、
外の脅威に備える前に、
自分自身と向き合う行為です。
結論:
防災の最大の敵は「動けなくなる心」
防災士として数多くの現場を見てきて感じるのは、
設備や情報よりも、
「一歩動けたかどうか」が生死を分けているという事実です。
敵は外ではなく、
常に自分の中にいます。

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